External limiting membrane as a predictor of visual improvement in diabetic macular edema after pars plana vitrectomy.
Chhablani JK et al(CA USA)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 250(10): 1415-1420, 2012
・糖尿病黄斑症の人の硝子体手術後の視力予後の予測には何がいいかを検討した。
・SD-OCTでのIS/OS、外境界膜ELMの整合性、中心黄斑厚を34眼のDME患者の硝子体手術前後で調査した。
・術後視力の最も良い予測因子は術前のELMの障害度(p=0.0277)で、次は、IS/OSであった(p=0.03)。
・術前の中心黄斑厚は予測因子とはならなかった(p=0.18)。
・中心1mm内のELMの整合性が1%上がるごとに、ETDRS視力は0.13文字上昇していた。
・ELMの整合性は、術後視力改善の16%を説明でき、中心黄斑厚を加味すると21%まで説明できた。
・IS/OSはELMと関連していたため、このモデルでは追加しても視力改善の予測には役立たなかった。
Regional differences in oxygen saturatiopn in retinal arterioles and venules.
Heitmar R et al(UK)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 250(10): 1429-1434, 2012
・12名の健康な成人(30±6歳)で網膜血管内酸素飽和度を計279血管で測定した。
・連続3回測定し、短時間の時間変動についても検討した。
・網膜動脈と静脈の第1枝、黄斑部近くの動脈と静脈(Macular Feeder:MF、M.Drainer:MD)、黄斑部に灌流しない30度以内の動脈と静脈(Peripheral Feefer:PF、P.Drainer:PD)で酸素飽和度を測定した。
・酸素飽和度は、動脈第1枝:95.9±5.6%、静脈第1枝:58.3±8.4、MF:98.6±6.1とPF:94.9±6.1では有意差(p=0.0003)、MD:90.2±8.1とPD:65.1±7.2で有意差(p<0.00001)であった。
・短時間内の時間変動、変動係数は動脈では1.2-1.8%、静脈では2.9-4.9%であり、やや静脈で大きかったが、いずれにおいても少なかった。
Sustained elevation of intraocular pressure after intravitreal injections of bevacizumab in eyes with neovascular age-related macular degeneration.
Mathalone N et al(Israel)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 250(10): 1435-1440, 2012
・174例201眼のAMDに対してbevacizumab 1.2mg/0.05mlを硝子体内へ注入した後の、30日以上継続した眼圧上昇(IOPが22mmHg以上でbaselineから6mmHg以上)を来たした症例を検討した。
・眼圧上昇は22/201眼(11%、平均最高眼圧=25.9±3.3)で発生したが、全例で点眼薬で眼圧はコントロールできた。
・眼圧上昇例は男性(OR=3.1 95%CI=1.1-8.5 p=0.029)、8週間未満の再注入(OR=3.0 95%CI=f1.1-7.9 p=0.028)で多かった。
・8週間未満:8週間以上では、17.6%:6%であり、有意差がみられた(p=0.09)が、緑内障であることとは相関がなかった(p=0.9)。
・眼圧上昇のメカニズムは不明であるが、院外薬局でのプラスチック注射器への詰替えやその後の保管時の蛋白の凝集や非蛋白物質が影響しているのではないかと考えた。
・8週間未満の再注射で多かったことから、この様な症例では眼圧のモニターが重要と考えた。
Short- and mild-term repeatability of macular pigment optical density measurements using spectral fundus reflectance.
Dragostinoff N et al(Austraria)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 250(9): 1261-1266, 2012
・黄斑色素濃度MPODの測定方法は何種類も報告されているが、gold standardは見つかっていない。
・今回、reflectometryを用いて、正常者12名、AMD37名でMPODを測定したので、その測定誤差を含めて報告した。
・測定はデンシトメータで行い、視野2.3度で、大体95%の色素を腿色させ、1回の測定は約1秒で、6回測定した。
・変動係数は、正常者で6.2±2.4%、AMD者で8.0±5.5%で、いずれも測定誤差は少なく、MPODの最大偏位量は正常者で0.07(22.6%)、AMDで0.17(51.5%)であった。
Formation of immune complexes and thrombotic microangiopathy after intravitreal injection of bevacizumab in the primate eye.
Schraermeyer U et al(Germany)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 250(9): 1303-1313, 2012
・bevacizumab硝子体内注射が脈絡膜血管に与える影響について4頭のカニクイザル眼で検討した。
・1.25mgのbevacizumabを硝子体内注射し、1,4,7,14日目に両眼球を摘出した。
・1眼はparaffin固定し、他眼は電顕用に固定した。
・全8眼で脈絡膜毛細血管と脈絡膜血管に閉塞性毛細血管症が見つかった。
・これは、微細構造では血管内皮の浮腫、fenestrationの消失、毛細血管の完全な虚脱で特徴づけられるものである。
・bevacizumabの硝子体内注射は血小板を活性化し、血小板や好中球の脱顆粒を来たし、免疫複合体を形成し、閉塞性毛細血管症や脈絡膜の血流を変化させることが分かった。
23-gauge transconjunctival sutureless vitrectomy in treatment of post-operative endophthalmitis
Ahmed M. Almanjoumi et al (Grenoble ,France)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol (2012) 250 :1367-1371
・23G TSVを行なった術後眼内炎10名の患者(5名は濾過手術、5名は白内障)。
・術前全例視力は手動弁か、それ以下であった。眼所見は前房蓄膿(80%)、瞳孔フィブリン膜(80%)、高濃度硝子体炎症(100%)、細菌検出は60%にグラム陽性球菌、10%にグラム陰性桿菌。TSVで合併症は全例に無かったが、2名はRDを発症し、再手術となった。
・最終視力は2名は0.05、その他は0.4か、それ以上だった。
・23GTSVの注意点①強膜圧迫は特に鼻例で注意を要する(4名で結膜裂傷がおこって縫合を要した) ②脈絡膜剥離があると強膜に穴があく ③術後低眼圧
・23GTSVは治療として有効で、20Gと同様に施行できる。また結膜と濾過胞を温存できる利点がある。(YM)
Effects of trabeculectomy on posture-induced intraocular pressure changes over time
Akira Sawada et al (Gifu University ,Japan)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol (2012) 250 :1361-1366
・36人36眼のPOAGで、MMC使用トラベクレクトミー患者を調査。座位と側臥位での眼圧を術前と、1,3,12ヶ月後で測定。
・術前平均眼圧は座位で17.4±4.9㎜Hg、側臥位で21.3±5.6㎜Hg(P<0.001)。この差3.9㎜Hgは、トラベクレクトミーから1ヶ月後に1.3±1.7㎜Hg、3ヶ月で0.8±1.5㎜Hgへ減少した。(P<0.001とP=0.004)
・緑内障での視神経萎縮には、眼圧の数値のみでなく、その変動が影響しうると言われている。ゆえに、姿勢による眼圧の変動は視野の悪化につながりうる。トラベクレクトミーは大きく眼圧を下げるが、飲水試験での上昇巾も減少し、乳頭出血も減らす。
・トラベクレクトミーは、眼圧の数値を減少させるのみでなく、姿勢による変動巾も減少する。この変化は、濾過胞が機能していれば、術後少なくとも1年は続く。
・姿勢による変動の機序は明瞭ではないが、仮設として、脈絡膜血管の過密と上強膜圧の上昇によるものであり、房水産生は関係無いであろうと言われている。トラベクレクトミーは、濾過胞を通して新しい房水流出路を作ることが原理で、上強膜静脈とは関係無い。ゆえに、レクトミーが姿勢による眼圧の変動を抑制することは理論通りであると思われた。(YM)
Descemet’s stripping endothelial keratoplasty(DSEK) for children with congenital hereditary endothelial dystrophy :surgical challenges and 1-year outcomes
Jatin N. Ashar et al (Hyderabad ,India)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol (2012) 250:1341-1345
・3名の男児と2名の女児で、平均年令7.8才(5~12才)。CHEDを有し、全例一人の医師がDSEKを施行。術後視力、屈折、角膜透明度、眼圧、水晶体の状態を測定。前眼部OCTと共焦点顕微鏡検査は可能な場合に実施。
・1年の経過観察で、角膜透明度は次第に上昇。前眼部OCTでは角膜の中心とグラフトの厚みが徐々に減少した。
・CHEDは早期に発症する内皮の機能低下で、強い角膜浮腫とデスメ膜の肥厚が特徴。常染色体優性と劣性の遺伝形式があり、視機能の低下は様々な程度がある。インドでは子供の全角膜移植の21%を占める。PKPがCHED患者の標準的な術式であるが、合併症として縫合への感染、術後乱視由来の弱視がある。DSEKはCHEDの患者には、PKPに変わって良好な結果が望め、利点として術後乱視と術後合併症の減少が期待できる。(YM)
Complication rate and risk factors for intraoperative complications in resident-performed phacoemulsification surgery
Andrea Briszi et al (Regensburg ,Germany)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol (2012) 250 :1315-1320
・6人のレジデントが行なった最初の100眼のPEA手術、600手術中23例(3.8%)に合併症が発生。23眼(3.8%)後嚢破損、17眼(2.8%)硝子体脱出、7眼(1.2%)硝子体内核落下。591眼でIOLを移植できた。558眼(94.4%)は嚢内に移植、33眼(5.6%)は毛様溝に固定。
・この調査では、PEAの機械は2種類を使用した。1つは1994年モデルのストルツ・プレミア、もう1つは2008年アルコン・アキュラス。IA時の合併症は前者で400例中4件、後者で200例中ゼロ。有意差なし。
・過熱白内障(P=0.019)と硬い核(P=0.002)は後嚢破損と硝子体脱出の危険因子となる(P=0.007とP=0.027)。高度近視・水晶体落屑症候群も言われているが、今回は明らかではなかった。(YM)
Diagnostic yield of vitreous biopsy in presumed sarcoidosis-related posterior segment inflammation
Adrienne W. Scott et al (USA)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol (2012) 250: 1379-1385
・病歴、臨床所見、血液検査等で診断できないサルコイドーシスに起因すると思われる後眼部炎症の患者150名のうち63眼(42%)で硝子体液の分析で診断を確定した。
・肉芽腫性炎症の存在と、真菌、マイコバクテリア、他の微生物が陰性であって、臨床所見が成立していれば、サルコイドーシスの診断ができる。診断のための硝子体手術は時に有効で、炎症と悪性腫瘍を否定できる。
・他の肉芽腫形成の原因には、マイコバクテリア、真菌、寄生虫、慢性ベリリウム病、ウエジェナー肉芽腫があり、これらは臨床所見から除外されねばならない。
・診断が困難な症例は硝子体生検での病理検査を勧める。サルコイドーシスの診断基準にはないが、有効である。(YM)
Paracentral retinal holes occurring after macular surgery: incidence, clinical features, and evolution.
Sandali O et al(France)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 250(8): 1137-1142, 2012
・2004年から2009年までの間に行った909例の黄斑手術の解析を行った所、6例(0.6%)に傍中心部の黄斑円孔が発生していた。
・傍中心部黄斑円孔の発生時期は、術後約5週間で発生(2-12週)しており、全例で無症候性であった。
・5例ではILM剥離後に発生していた。
・術後の最高視力の平均は20/40であったが、中心窩に近い所の、1乳頭径下方に開いた症例では、視力が不良であった。
・平均経過観察期間は2年であったが、裂孔原性の合併症や脈絡膜新生血管などは発生しなかった。
Intraocular pressure correlates with optic nerve sheath diameter in patients with normal tension glaucoma.
Pinto LA et al(Portugal)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 250(7): 1075-80, 2012
・頭蓋内圧(ICP)の間接的指標としての超音波での視神経鞘直径(ONSD)を61例のPOAG、46例のNTG、42例の正常者のいずれも片眼で測定した。
・ONSDは正常者6.09±0.78、NTG 6.03±0.69、POAG 5.71±0.83mmで、有意差がなかった(p=0.08)。
・ONSDは、POAGでもNTGでも視野欠損や角膜中心厚CCCとは相関がなかった。
・NTGでは、OSNDは眼圧と相関していた(r=0.53 p<0.001)が、POAGや正常者では相関がなかった(p=0.86 p=0.46)。
・このことは、NTGでは篩板前後の圧差が重要であることを示唆している。
The scleral rigidity of eyes with different refractions.
Sergienko NM et al(Ukraine)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 250(7): 1009-12, 2012
・近視眼での後部強膜の脆弱性が、眼軸長延長に影響しているかどうかを検討した。
・平均年齢20.6歳(18-28歳)の86例172眼で、30gの錘を角膜に載せる前後で眼軸長を測定し、眼圧上昇による眼軸長の変化を調べた。
・眼圧上昇時の眼軸長の伸びは、遠視(圧迫前眼軸長22.13±0.02mm、伸び0.03±0.01mm)、正視(AL23.36±0.01、伸0.05±0.01)、近視0.23-3.0D(AL24.17±0.07、伸0.18±0.07)、近視3.25-6.0D(AL25.04±0.1、伸0.31±0.02)、近視6.25-12.0D(AL26.13±0.07、伸0.38±0.07)、近視>12.0D(AL29.48±0.09、伸0.51±0.09)であった。
・近視が強くなる程、眼軸長の伸びが大きかった。
Restoration of the photoreceptor layer and improvement of visual acuity in successfully treated optic disc pit maculopathy: a long follow-up study by optical coherence tomography.
Theodossiadis GP et al(Greece)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 250(7): 971-9, 2012
・Optic disc pit(ODP)手術が成功した14例14眼について、OCTでの視細胞層の変化と最高視力(BCVA)について検討した。
・手術方法は黄斑部のスポンジでのバックルが10例、硝子体手術(視神経乳頭縁への光凝固+C3F8ガス注入)が4例であった。
・網膜下液が完全に吸収された後の経過観察期間は36-95ヶ月(57.4±18.3ヶ月)である。IS/OSラインの回復は、殆どの例では下液吸収直後にはみられず、下液吸収後の6ヶ月から12ヶ月の間に始まり、24か月まで続いた。
・BCVAは治療前は0.99±0.38 logMAR(小数点0.10)、下液吸収直後は0.81±0.26 logMAR(0.15)、24ヶ月後は0.61±0.33 logMAR(0.25)であり、このBCVAは経過観察中のIS/OSラインの完全化と正の相関があった(r=0.775 p<0.001)。
・最終の視細胞層状態と、下液吸収直後のBCVAが、最終BCVAを予測する最大の要因であった。
Macular microcirculation in patients with epiretinal membrane before and after surgery.
Yagi T et al(東京女子大)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 250(6): 931-4, 2012
・中心窩周囲の毛細血管の血流速度blood flow velocity(BFV)が、黄斑前膜ERMの手術前後で変化するかどうかを、21眼のERM患者と、16眼の健常者とで検討した。
・BFVはSLOで測定し、中心窩厚FTはOCTで測定した。
・BFVはERM患者では健常者より有意に遅かった(1.04±0.10:1.49±0.11mm/s p=0.001)。
・ERM手術後には有意に増加した(前:1.04±0.10→6M後:1.21±0.02 p=0.006→12M後:1.38±0.02mm/s p=0.0235)。
・FTは6ヶ月後までは有意に薄くなったが、12ヶ月後と6ヶ月後との間には有意差がなかった(前:351.7±87.1→6M後:285.3±36.9→12M後:288.8±25.4μm)。
The clinical efficacy of a topical dorzolamide in the management of cystoid macular edema in patients with retinitis pigmentosa.
Ikeda Y et al(九州大)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 250(6): 809-14, 2012
・網膜色素変性症の10-40%の症例に併発する黄斑浮腫に対し、dorzolamideの効果があるかどうかを、9例17眼のRPに伴ったCME患者(44.8歳:20-60歳)で検討した。
・全例で1% dorzolamideを1日3回点眼し、1,3,6ヶ月後の経過を調べた。
・OCT上、16眼中13眼(81.3%)でCMEが改善した(BL:446.6±104.7→6ヶ月後:351.1±96.1μm)。
・そのうち8眼ではCMDはほぼ完全に消失した。
・黄斑部の感度は、9眼(56.3%)で1.0dB以上改善し、5眼(33.3%)では2.0dB以上改善したが、矯正視力の有意な改善はみられなかった。
Resolution of photoreceptor outer segment damage in a patient with unilateral acute idiopathic maculopathy observed using spectral-domain optical coherence tomography.
Matsushita E et al(高知医大)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 250(5): 765-8, 2012
・風邪症候群の後で急激に片眼性の中心視力が低下する「片眼性急性特発性網膜症 Unilateral acute idiopathic maculopathy UAIM)」は、滲出性の黄斑剥離を伴い発症し、自然に軽快するとともに視力も改善する病態であるが、原因は不明である。
・今回、28歳のUAIMで視力が手動弁まで低下し、OCTでIS/OSラインの消失がみられた。
・プレドニゾロン6mg/日開始から、漸減し、3ヶ月間使用。
・Coxackievirus A16, Echovirus 30抗体が上昇していた。
・3週間後、視力は0.5に回復、IS/OSは消失のまま。
・7週間後、視力は1.0、IS/OSは傍中心窩に出現。
・3ヶ月後、IS/OSは不規則ながら中心窩にも出現。
・4ヶ月後にはIS/OSはほぼ正常に戻った
Colored perfluorocarbon liquids as novel intraoperative tools.
Rizzo S et al(Italy)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 250(5): 653-9, 2012
・Perfluorocarbon液(PFCLs)が着色していたら、使いやすいと考えられる。
・Perfluorohexyloctan(F6H8)に青い生体適合性のあるアントラキノン色素を混ぜ、perfluorodecalin(PFD)あるいは perfluorooctane(PFO)と混合し、摘出した豚眼で、BSSあるいはシリコンオイルとの置換をやってみた。
・ただ、シリコンオイルと接触していると、5分ほどでPFCLからの色素がシリコンオイルに入って行くのが観察でき、接触時間は短い方がよいと考えられた。
Retinal sensitivity after resolution of the macular edema associated with retinal vein occlusion.
Ota M et al(京大)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 250(5): 635-44, 2012
・RVOに伴った黄斑浮腫が軽快後の網膜感度を24眼で、Micro Perimeter1(MP1)を用いて測定した。
・また、同時に、視細胞層の状態をIS/OS lineが検出できるかどうかで判定した。
・障害部位での平均網膜感度は有意に低下しており(p<0.001)、また、障害部位内でIS/OSが検出されなかった部位では、IS/OSが健在である部位に比較して、有意に感度が低下していた(3.8±4.8dB:10.0±6.4dB, p<0.001)。
・FAGで無血管野の部位では、他の部位に比較し平均網膜感度は有意に低かった(j0.3±1.3dB:10.9±5.9dB, p<0.001)。
・中心窩毛細血管リング(FCR)が障害されている場合には、FCRが正常の眼に比して、黄斑部の網膜感度は有意に低く(10.9±6.5dB:13.7±4.9dB, p<0.001)、黄斑浮腫消褪後のlogMARも低下していた(0.15±0.12 小数点0.71:0.04±0.21 小数点0.91, p=0.055)。
Adverse events associated with intraocular injections of bevacizumab in eyes with neovascular glaucoma.
Higashide T et al(金沢大)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 250(4): 603-10, 2012
・70例84眼(63.5±13.3歳)のbevacizumabの初回硝子体内注射を受けた新生血管緑内障について検討した。
・基礎疾患は増殖性DMRが58眼(69%)、CRVOが17眼(20%)、眼虚血症候群4眼(5%)、CRAOが3眼(4%)、BRVOが1眼(1%)、放射線網膜症が1眼(1%)であり、合計で116回の注射(1.4±0.8回/眼)が行われた。
・この内、2例2眼(2%)に注射後3日から4日目にCRAOを発症した。
・この2眼はいずれも眼虚血症候群に対するbevacizumab注射であり、1眼は前房内注射であった。
・この検討では、注射後3カ月経過をみているが、その他の合併症はなかった