Markers of Inflammation, Oxidative Stress, and Endothelial Dysfunction and the 20-Year Cumulative Incidence of Early Age-Related Macular Degeneration
The Beaver Dam Eye Study
Ronald Klein, et al. (US-WI)
JAMA Ophthalmol 132(4): 446-455, 2014
【目的】炎症マーカー、酸化ストレス、内皮機能異常と早期AMD20年間累積発症率との関係を調査
【対象と方法】Beaver Dam Eye Studyの参加者のうち、ベースライン検査(1988-1900、参加時にAMDなし)その後4回のフォローアップ検査(1993-1995, 1998-2000, 2003-2005, 2008-2010)すべてに参加した975名。
炎症マーカー(高感度CRP、TNF-αR2、IL-6、WBC)、酸化ストレスマーカー(8-ISO、TCC)、内皮機能異常マーカー(sVCAM-1、sICAM-1)を測定。相互作用として考えられるCFH、ARMS2、C2/CFB、C3の各遺伝子多型を調査し多変量解析に組み込み。
眼底写真にて早期AMD (黄斑部の色素上皮異常または125μm以上のドルーゼン)の有無を検索
【結果】早期AMDの20年間の累積発症率は23.0%。年齢・性別・リスク因子で調整した多変量解析では、高感度CRP (第1 vs第4四分位でOR 2.18, p=0.005)、TNF-αR2 (OR 1.78, p=0.04)、IL-6 (OR1.78, p=0.03)、sVCAM-1(OR 1.21, p=0.04)が早期AMDの発症と有意に関連していた。
【結論】上記の炎症マーカーとひとつの内皮機能異常マーカーが年齢・喫煙・他のリスク因子と独立して早期AMDの20年間累積発症率と中等度に関連していた。これらの知見は早期AMDの病因に炎症が関与していることを支持するものである。(MK)