Association of anticholinergic drug use with risk for late age-related macular degeneration.
Aldebert G et al(France)
JAMA Ophthaomol 136(7): 770-778, 2018
・Amyloid-βは網膜ドルーゼンやAMDの原病巣の主要な構成要素であり、抗コリン薬(ACD)が大脳のamyloid-βの蓄積を増やすことが分っているため、ACDと末期AMD(新生血管AMDあるいは最低1眼のRPEの地図状萎縮)との関連について、200名の末期AMDと200名の年齢、性をマッチさせたCtrlで比較検討した。
・抗コリン薬:アセチルコリンを阻害し、副交感神経遮断薬で、うつ病やパーキンソン病などに使用されており、アルツハイマー病などの認知症の発症リスクが高まる可能性も指摘されている。
・AMDと診断される前にACDに最低3か月暴露した人を対象としている。
・年齢は74.8±9.2歳、女性が129名(64.5%)、白人が192名(96%)、地図状萎縮が65名(32.5%)、新生血管AMDが135名(67.5%)、両眼AMDが84眼(42%)である。
・AMDの26例(13%)とCtrlの10例(5%)が少なくともAMD発症3か月前にACDに暴露されている。
・AMDの発症リスクはACDに暴露されるとOR=2.84倍になっており(95%CI=1.33-6.06 p=0.07)、15年以上の長期ACD暴露ではOR=5.88(95%CI=1.22-28.31 p=0.03)であった。
・ACDに最低3か月暴露されるとAMDのリスクは上昇し、長期使用では更に関連が強まっていた。(表1)(TY)