Assessment of Cumulative Incidence and Severity of Primary Open-Angle Glaucoma Among Participants in the Ocular Hypertension Treatment Study After 20 Years of Follow-up
Michael A. Kass, et al(UK)
JAMA Ophthalmology, 139(5):558-566, 2021
・OHTS Study: 視野と視神経の正常、少なくとも1眼が24mmHg以上32mmHg以下。他眼が21mmHg以上32mmHg以下、40-80歳(ベースラインの平均年齢55歳)
・OHTS1 1994.2.28-2002.6.2
・1994.2月から1996年10月まで22のクリニックで1636名を点眼治療群と経過観察群に分けて、5年後のPOAG発症リスクを比較
・経過観察群 9.5%→ 治療群 4.4%
・年齢・眼圧、角膜厚、垂直C/D比、PSDがPOAG発症のリスク
・OHTS2 2002.6.3-2008.12.30
・OHTS1での治療の遅れが有害であったか確認するため、両群に治療を行う
・結果 治療開始によってPOAG発症率は抑えられ、治療の遅れによる影響は見いだせなかった
・2009年からは両群の治療プロトコルの規定はなくなった。点眼継続・中断は医師の裁量
・OHTS3 2016.1.7-2019.4.15 <今回の報告>
・対象者の20年後もしくは死亡前2年以内のPOAGの発症頻度の調査
・1636名のうち 515名は死亡(31.5%)
・OHTS Phase3で評価できたのは971名(718名は生存)
・483名(29.5%)にPOAGを少なくとも1眼に発症、199名(12.2%)に視神経変化(視野異常なし)、284名(17.4%)に視野異常(視神経の変化無し)
・観察人年で調整した累積発症率は全体で45.6%、OHTS1での治療群41.9%、観察群49.3%であった
・20年の視野障害を伴うPOAGは25.2%であった。
・20年目のリスク別の累積発症率:Low 31.7%、Medium 47.6%, High 59.8%
・1636名のうち11名が経過観察中にPEを認め、うち5名がPEGとなった
・89名にLIが行われているが、3名がACG,3名がcombined-mechanism glaucomaで残りの83名は狭隅角の診断、1例がPigmentary glaucomaとなった。
・視力0.5未満になったものは11.0%(片眼8.6%、両眼2.3%)、0.1未満 1.2%
・視野が-22dB以下になったものは3.2%(片眼2.5%、両眼0.7%)
・OHTS2以降72.0%は眼圧下降薬の治療を受けていた
・18.1%で緑内障手術を受けている(LTP:9.6%、LI:5.4%、TLE:3.4%、Cat+TLE:3.4%、Tube:1.0%)(MM)