JAMA Ophthalmol 141(12):1110-1116, 2023
Wai KM et al(CA USA)
Risk of stroke, myocardial infarction, and death after retinal artery occlusion.
・網膜動脈閉塞症RAOを発症した患者の脳梗塞、心筋梗塞MI、死亡についての短期ならびに長期比率を、2003/1/1から2023/4/14までの1億1100万名の患者データの中から抽出して調査した。
・RAO群と白内障群(コントロール群)は年齢、性、人種、併存する高血圧、糖尿病、高脂血症、喫煙などについてマッチさせて調査した。
・RAOあるいは白内障と診断される2年以内に脳梗塞、MIを発症した症例は除外した。
・脳梗塞、MI、死亡の比率は、RAO発症の2週間、30日、1年、5年、10年で調査した。
・RAOの発症年齢は66±15.2歳で、34,874名を1年以上調査した。
・5期間の死亡率はRAO群は0.14%:0.06%、0.29%:0.14%、3.51%:白内障群は1.99%、22.74%:17.82%、57.86%:55.38%であった。
・5期間の脳梗塞率はRAO群は1.72%:0.08%、2.48%:0.18%、5.89%:白内障群は1.13%、10.85%:4.86%、14.59%:9.18%であった。
・5期間のMIの発症率はRAO群は0.16%:0.06%、0.27%:0.10%、1.66%::白内障群は0.97%、6.06%、:5.00%、10.55%:9.43%であった。
・RAOを発症すると短期でも長期でも死亡、脳梗塞、心筋梗塞の発症率が上がるため、長期的な総合的な評価が必要であることがわかった
Wai KM et al(CA USA). Risk of stroke, myocardial infarction, deep vein thrombosis, pulmonary embolism, and death after retinal artery occlusion. Amer J Ophthalmol 257(1):129-136, 2024(TY)