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Journal of Cataract & Refractive Surgery

2012
38巻

慢性ぶどう膜炎の病歴を有する患者への前房眼内レンズ移植の長期の安全性と視力結果

Journal of Cataract & Refractive Surgery 38巻(10号)2012

Long-term safety and visual outcomes of anterior chamber intraocular lens implantation in patients with a history of chronic uveitis
Ans M. Suelves et al (Massachusetts, USA)
J Cataract Refract Surg 2012; 38: 1777-1782
・超音波白内障術後、活動性の無いぶどう膜炎を有する患者の視力と長期間の合併症の予測を、眼内レンズを従来通り嚢内固定した場合と、一次的又は二次的に不十分な水晶体嚢の支持ゆえ前房内に固定した場合とで比較する。
・非活動性ぶどう膜炎患者でAC-IOL移植群18名と年齢が一致するPC-IOL移植群18名で術後合併症を術前、術後1,3,6か月、1,2,3,4年の視力で比較した。
・術後合併症は、PC-IOL群で後発白内障が進行した以外は差は無かった(P=0.071)。視力は術後3か月でAC-IOL群の9例(50.0%)とPC-IOL群の15例(83.3%)で視力は0.3以上であった。術後3年で両群で明らかに改善し、差は無かった。
・十分な水晶体嚢の支持の無いぶどう膜炎でAC-IOL移植は安全で有効である。PC-IOLの眼と比較しても満足な視力の改善があり、長期合併症の増加も無い。(YM)

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