Corneal endothelial damage after cataract surgery in eyes with pseudoexfoliation syndrome.
Hayashi K et al(福岡)
J Cataract Refract Surg 39(6): 881-887, 2013
・偽落屑症候群(PXF)のある36眼で、白内障手術後の角膜内皮障害、眼内炎症について、年齢を合わせた非偽落屑症候群(non-PXF)36眼と比較検討した。
・術前、術後1,3ヶ月後の角膜内皮細胞密度(ECD)、中心角膜厚(CCT)、フレア値を測定した。
・PXFとnon-PXFのECDは、術前 2608±220:2748±261(p=0.025)、1ヶ月 2352±301:2671±289(p<0.0001)、3ヶ月 2372±323:2653±266(p=0.0001)と、いずれも有意差があった。
・内皮細胞消失率についても、1ヶ月 9.8±9.0:2.8±6.3%(p=0.003)、3ヶ月 9.0±10.4:3.4±5.9%(p=0.0216)と有意差があった。
・中心角膜厚には両群に有意差はなかったが、中心角膜厚増加率は1ヶ月後のみ 2.85±3.86:0.91±2.51%(p=0.0152)と有意差があった。
・フレア値については有意差はみられなかった。
・PXFではPXF物質が角膜内皮細胞内で生産蓄積され、内皮細胞の変性が進行すると考えられるので、手術時に注意が必要である。(TY)