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Journal of Cataract & Refractive Surgery

2013
39巻

不快光視現象negative dysphotopsia

Journal of Cataract & Refractive Surgery 39巻(7号)2013

Resolution of negative dysphotopsia after laser anterior capsulotomy.
Cooke DL et al(MI USA)
J Cataract Refract Surg 39(7): 1107-1109, 2013
・鼻側の前嚢が透明であると不快光視現象negative dysphotopsia(ND)が発症し、前嚢混濁が進むと消失することが知られている。
・今回は、前嚢周囲が不透明であるのに不快光視現象が発症し、鼻側前嚢を除去したら消失した例を報告する。
・NDの原因としては、IOLの光学部の鋭縁、IOL素材の高屈折率、嚢の鼻側の透明性などがいわれている。
・NDは耳側の三日月形の影であり、最初は矩形縁のIOLで1990年代に発表された。
・MasketらはこのNDは前嚢切開縁とIOL前表面との接触面で発生する、つまり前嚢切開縁の反射が鼻側周辺網膜に投影されるのではないかと述べた。
・光の散乱を阻止すればNDはなくなるのではないかとも考えられる。
・症例は70歳男性で、IOL移植後に耳側に暗い三日月を自覚。
・鼻側前嚢をYAG切開でかなり軽快し、耳側前嚢をYAG切開したら完治した。
・このことからNDは嚢が混濁すれば消失するものではない事を証明した。(TY)

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