Risk factors for acute postoperative intraocular pressure elevation after phacoemulsification in glaucoma patients
Mark A. Slabaugh, et al. (Washington, U.S.)
J Cataract Refract Surg 40(4); 538-544, 2014
・白内障手術を受けた緑内障患者で、手術後眼圧が上がった患者の特徴を評価した。
・ベースライン時眼圧(術前眼圧3回の平均値)より50%以上上昇した時、一過性眼圧上昇(スパイク)とした。
・対象となった271眼(271人)中、45眼(17%)でスパイクが認められた。
その内44眼は追加の治療で眼圧コントロールできた。
1眼(0.4%)のみ、術後90日後線維柱帯切除術が必要となった。
・スパイクがおきた緑内障患者は、隅角が広く、前房深度が深く、眼軸が長く、術前の緑内障点眼数が多く、レーザー線維柱帯形成術を受けていた。また、女性より男性に多かった。人種、緑内障のタイプ、視野は関連がなかった。
・手術後の眼圧を下げる薬物治療(経口アセタゾラミド内服)しなかった患者は際立ってスパイクが起こる可能性が高かった。術後のスパイクを抑える唯一の方法はアセタゾラミド内服だった。
緑内障患者では白内障手術後、積極的に眼圧を下げる事が必要である。アセタゾラミド内服は効率的であった。(CH)