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Journal of Cataract & Refractive Surgery

2020
46巻

スピードオートの危険性

Journal of Cataract & Refractive Surgery 46巻(3号)2020

Diffuse lamellar keratitis asociated with tabletop autoclave biofilms: case series and review.
Sorenson AL et al(CA USA)
J Cataract Ref Surg 46(3): 340-349, 2020
・STATIMオートクレブのタンクのbiofilmに起因したdiffuse lamellar keratitis(DLK)のクラスターについて検討した。
・2010/1から2014/12の5年間に1,115眼のLASIKを行ない、その間、手順変更を行った。
・2010/9-2012/6には147/395眼(37.2%)にDLKが発生したため、STATIM2000を更新し、タンクの滅菌を始めた所、その後の30ヶ月ではDLKの発症は14/632(2.2%)に減少した(p<0.0001)。
・旧タンク壁を培養した所、Pseudomonas、Burkholderiaが培養された。
・タンクには病原性をもつbiofilmが発生し、DLKやTASSの温床になるので、タンクの厳格な管理が必要である。
・新品のタンクを使用し、使用後に乾燥させたとしても20日間使用するとbiofilmが培養される。
・沸騰した湯で清浄することが必要である。
・以下が推奨である。
1)スイッチをoff、
2)タンクの蓋とフィルタ-を外す、
3)排出管でタンクを完全に乾かす、
4)約4リットルのタンクを煮沸した蒸留水で満たす。水道水では駄目である、
5)煮沸蒸留水を2-3分間、満たしておく、
6)次回使用迄、タンクは乾燥させておく、
7)次回の使用時にタンクを室温蒸留水で満たす、
8)電源をonにして使用する。
参照:Sorenson AL et al,Toxic anterior segment syndrome caused by autoclave resorvoir wall biofilms and their residual toxins.J Cataract Refract Surg 42:1602,2016(TY)

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