Open-angle glaucoma and cardiovascular mortality: The Blue Mountains Eye Study.
Lee AJ et al(Australia)
Ophthalmology 113(7):1069-76,2006
・OAGと9年間の死亡率との関連をみた。
・49歳から97歳の3,654名(Sydney西のBlue Mountains住民の82.4%)で検討。
・基準時(1992-1994)に、視野異常と視神経乳頭所見が一致したものを緑内障と診断し、彼らの死亡を、Australian National Death Index dataの死亡者、死亡原因と比較した
・年齢、性、DM、高血圧、心疾患、心拍、内服ベータブロッカー、喫煙歴、飲酒、近視、核白内障などが検討された
・基準時に緑内障と診断された人は108名(3.0%)。
・2002年1月までに死亡した873名(23.9%)のうち、312名(8.5%)が心血管死であった
・全原因の死亡率は緑内障者は24.3%で、非緑内障者は23.8%であったが、心血管死は緑内障者は14.6%で、非緑内障者は8.4%であった。
・調整後の緑内障者の心血管死は RR(Relative risk)= 1.46 (95%CI= 0.95-2.23)で有意差はなかった。
・75歳未満では、緑内障者の心血管死は RR= 2.78 (95%CI= 1.20-6.47)で高かった。75歳以上では RR= 1.22(95%CI= 0.74-2.01)
・新規にOAGと診断された人(53名)の心血管死は RR=0.94(95%CI= 0.44-2.02)であったが、以前にOAGと診断されていた人(55名)の心血管死は RR=1.85 (95%CI= 1.12-3.04)で、殊にチモロール点眼薬で治療を受けていた人では RR= 2.14 (95%CI= 1.18-3.89)で高かった