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Ophthalmology

2008
115巻

Wisconsin Study (typeⅠDM)のその後の経過

Ophthalmology 115巻(11号)2008

The Wisconsin epidemiologic study of diabetic retinopathy XXII. The twenty-five-year progression of retinopathy in persons with type 1 diabetes.
Klein R et al(USA)
Ophthalmology 115(11): 1859-68, 2008
・南Wisconsin州に居住しており、30歳以前にtypeⅠ糖尿病と診断され、1980-1982年に行われたbaseline検査に参加し、4, 10, 14, 25年目の検査を少なくとも1回は受けたか、あるいは4年目の第1回目の検査前に死亡(n=64)した、インスリンを使用している955名を対象とした。
・眼底写真はAirlie House分類変法とETDRS重症度で判定した。
・DRが25年間の累積で進行したものは83%、PDRまで進行したものは42%、DRの改善は18%。
・DRの進行は、DRが軽症であった者、男性、グリコヘモグロビンがより高いもの、グリコヘモグロビンレベルが上昇したもの、baselineから4年後の検査で拡張期血圧が上昇したものでみられた。
・PDR発症のリスクは、グリコヘモグロビンがより高いもの、収縮期血圧が高いもの、蛋白尿、baselineでBody Mass Indexが大きいもの、baselineから4年後の検査でグリコヘモグロビンが上昇したもので高くなっていた。
・DRの改善は、グリコヘモグロビンが低いもの、男性、baselineから4年後の検査でグリコヘモグロビンと拡張器血圧が低下したものでみられた。
・同じような糖尿病の罹患期間であっても、診断からの期間が短い方が、グリコヘモグロビンレベル、血圧、蛋白尿とは無関係に、PDRになりにくかった。これは、DM治療の進歩によると思われる

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