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Ophthalmology

2010
117巻

経結膜25G硝子体手術時の細菌汚染の危険性

Ophthalmology 117巻(4号)2010

Bacterial contamination of the vitreous cavity associated with transconjunctival 25-gauge microincision vitrectomy surgery.
Tominaga A et al(大阪大)
Ophthalmology 117(4): 811-7, 2010
・経結膜25G小切開硝子体手術(MIVS)と従来の20G硝子体手術(PPV)とで、硝子体腔の細菌汚染率を検討した。
・81例81眼を2方法にランダムに割り振り、結膜嚢培養を術前の0.5%moxifloxacin点眼をする前と後、硝子体液を手術の開始時と終了時に採取した。
・25G MIVS群40眼、20G PPV群41眼で、それぞれの細菌分離陽性率は 77.5%, 62.3%, 22.5%, 0%と、82.9%, 63.4%, 2.4%, 0%であった。
・両群とも抗生剤点眼後は有意に減少(p<0.001)。
・硝子体液では、開始直後では MIVS群で有意に高かった(p=0.007)。
・多変量解析では、OR=11.27 95%CI=1.31-96.79 p=0.027、となり、MIVS群で細菌汚染が高くなっていた。
・P acnesがその80%を占めており、硝子体液からは最も頻繁に検出された。
・25G trocarシステムでは結膜嚢細菌が硝子体内へ入るが、術中に殆どの場合は消失している。

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