Reversal of retinal ganglion cell dysfunction after surgical reduction of intraocular pressure.
Sehi M et al(FL USA)
Ophthalmology 117(12): 2329-36, 2010
・網膜神経節細胞(RGC)機能をみる非侵襲的な方法として、緑内障スクリーニングに最適化したパターンERG(PERGLA)がある。
・この方法で47例47眼(年齢は69.6±11.3歳)の緑内障手術を行う前後の機能検査を行った。
・線維柱帯切除+MMCが34眼(72%)、瀘過装置移植が13眼(28%)。
・全例、視力は20/30以下で、角膜、網膜は正常で、視野測定に信頼性のない者は除外した。
・動脈圧、視野測定、PERGLAを術前2回と術3ヶ月目で測定し、平均眼灌流圧(MOPP)も計算した。
・眼圧は術前19.7±8.6→術後10.4±4.6と有意に減少(p<0.001)、PERGLAの振幅は術前0.37±0.18μV→術後0.46±0.22と有意に増加(p=0.001)、PERGLAの位相は術前 1.81±0.22π-radian→術後 1.72±0.20と有意に減少(p=0.01)。
・MOPPは術前45.8±10.1mmHg→53.1±6.4と有意に増加(p<0.001)しており、手術による眼圧低下により、RGC機能不全が改善したことがPERGLAを用いて定量化できたと考えた。