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Ophthalmology

2011
118巻

Adaptive optics SLOを用いた黄斑上膜での変視症の解析

Ophthalmology 118巻(5号)2011

High-resolution imaging of the photoreceptor layer in epiretinal membrane using adaptive optics scanning laser ophthalmoscopy.
Ooto S et al(京大)
Ophthalmology 118(5): 873-81, 2011
・Adaptive optics SLO(AO-SLO)を用いて、特発性黄斑上膜24例25眼の視細胞構造の異常と変視症の程度をMチャートを用いて定量して検討した。
・コントロールには20例20眼を用いた。
・正常眼では視細胞層は規則正しいモザイク構造をしているが、ERMでは24/25(96%)で、正常眼ではみられない微細foldがみられた。
・個々のfoldは5-20μm幅であり、通常の眼底写真(>50μm)では見ることができない大きさであった。
・AO-SLOで中心窩に微細foldのある12/13眼ではAmslerチャートで固視点付近に変視症があったが、微細foldのない5眼では変視症がなかった(p<0.001)。
・微細foldのない群に比較して、ある群ではMチャートの変視症が縦も横も強く(p<0.001)、OCTでの中心窩厚も大きかった(p=0.01)。
・モザイクの規則性をみるVoronoi解析では、正常眼に比較して不規則であった(p<0.001)。
・ERM眼では平均中心窩厚は視力(p=0.001)、変視症スコア(横p=0.02、縦p<0.001)と相関していたが、視力、変視スコア、中心窩厚は、OCTでのIS/OSラインの断裂とは相関していなかった。
・このことから、中心窩の微細foldが変視症の原因となっていると考えた。

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