Effect of dual-focus soft contact lens wear on axial myopia progerssion in children.
Anstice NS et al(New Zealand)
Ophthalmology 118(6): 1152-61, 2011
・小児の近視進行を2重焦点SCLで遅らせる事ができるかを検討した。
・屈折度が-2.71±1.10Dの、11歳から14歳の40名で、他眼をコントロールとした。
・このDual-Focus SCLは、同心円の屈折度を持ち、中心を含む3ゾーンが遠方、2ゾーンが2.0Dの近焦点の治療帯となっている。
・コントロールは遠方ゾーンだけの単焦点SCL(SVD-SCL)である。
・小児は10ヶ月間、片眼にDF-SCL、他眼にSVD-SCLをはめ(period 1)、目を交換して10ヶ月間装着した(period 2)。
・調節麻痺下の自動屈折検査での屈折度の変化と、眼軸長の変化を調べた。
・Period 1では、屈折度変化は、DF-SCL:-0.44±0.33D、SVD-SCL:-0.69±0.38Dで、有意にDF-SCLで小さかった(p<0.001)。
・眼軸長は、DF-SCL:0.11±0.09mm、SVD-SCL:0.22±0.10mmで、DF-SCLで有意に小さかった(p<0.001)。
・70%の小児で、DF-SCL装着眼で30%以上近視進行が少なかった。
・Period 2でも、同様の近視進行と眼軸長の伸びの減少がDF-SCL装着眼でみられた。
・Period 2では、屈折度変化は、DF-SCL:-0.17、SVD-SCL:-0.38D(p=0.003)、眼軸長は、DF-SCL:0.03mm、SVD-SCL:0.14mm(p<0.001)。
・近視進行と眼軸長延長は、DF-SCL装着眼で減少することが分かり、継続的なmyopic defocusが近視進行を遅らせるものと考えられた。