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Ophthalmology

2011
118巻

緑内障インプラント手術の成績(1)

Ophthalmology 118巻(11号)2011

The Ahmed versus Baerveldt study. One-year treatment outcomes.
Christakis PG et al(Canada)
Ophthalmology 118(11): 2180-9, 2011
・18才以上の点眼、レーザー、手術等に反応しないコントロール不良の緑内障を対象として、124名のAhmed-FP7 Valve群と、114名のBaerveldt-350 implant群に別け結果を比較した。
・不成功の定義として、3ヶ月後に目標眼圧(5-15mmHgで、眼圧が20%以上低下)に届かない、視力障害を起こす合併症が発生、追加手術が必要、光覚消失である。
・調査群は、術前に3.1±1.0種の点眼薬を使用し、眼圧は31.4±10.8mmHg、視力は中間値で20/100であった。
・1年後の累積不成功例はAhmed(A)群で43%、Baerveldt(B)群で28%であった(p=0.02)。
・1年後の平均眼圧はA群で16.5±5.3、B群で13.6±4.8であった(p<0.001)。
・必要とされる点眼数は、A群で1.6±1.3種、B群で1.2±1.3種であった(p=0.03)。
・視力は両群間に差はなく、1年までの術後合併症発症率(A群45%、B群54%)で差はなかったが、処置の必要な合併症はA群で26%、B群で42%で、有意差があった(p=0.009)。
・B群は成功率ではA群よりも高いが、処置が必要な症例も多かった。

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