Longer Axial Length Is Protective of Diabetic Retinopathy and Macular Edema
Ryan Eyn Kidd Man et al (Victoria ,Australia)
Ophthalmology 2012 ;119 :1754-1759
・18才以上のDM患者に、眼軸、角膜曲率半径、前房深度をIOLマスターで測定。DMRは2象限の眼底写真をもとに分類し、DMEの存在は眼底写真とOCTを用いて判断した。
・367人630眼中306眼遠視、188眼正視、104眼軽度近視、32眼中~重度近視
DMR 軽症24 中等度96 重症88例
DME 軽症57 中等度36 重症55例
DMRは若い、男性、長期DM、HbA1C高値、短い眼軸、黄斑中心の厚みがより厚い者に多くみられた。
・前房深度は眼軸の一部であるが、それとDMRに関連はみられなかったことにより、DMR抑制に働くのは硝子体深度であると思われる。網膜の組織が薄ければ血流が低下し、DMRの危険にさらされづらくなる。網膜毛細血管圧の上昇が、毛細血管壁の進展をきたし、漏出(浮腫)や破たん(出血)といったDMRの原因となりうる。眼球が長くなれば血管が進展し、薄くなる。このため血流が低下し、血管壁への圧が減少し、DMR発症抑制に働くと推測されている。(YM)