Ranibizumab treatment outcomes in phakic versus pseudophakic eyes
David V. Weinberg et al (Depertment of Ophthalmology, Medical College of Wisconsin, Milwau-kee, Wisconsin)
Ophthalmology 120(6): 1278-1282, 2013
・白内障手術はAMD眼には負の影響を与えると考えられている。更に偽水晶体眼では硝子体の解剖学的特徴と生化学的な内容が変化し、元来の水晶体よりも体積が減少することで硝子体の容積、ゆえに薬剤が分配される容積は増加する。また、偽水晶体眼では硝子体注射した薬剤の前房への逸脱があることも、異なる要素である。
・浸出性AMDに対する毎月のIVRで治療した有水晶体眼と偽水晶体眼における視力を比較した。
ANCHOR Study:243名(有水晶体眼)、179名(偽水晶体眼)
classic CNVのあるAMD患者に対して毎月0.3㎎又は0.5㎎のIVRとsham PDT、 PDTとsham IVRの比較
MARINA study:385名(有水晶体眼)、330名(偽水晶体眼)
わずかなclassic 又はoccult CNVの浸出性AMDに対し、毎月の0.3㎎又は0.5 ㎎IVRと毎月のsham注射との比較
・両studyにて有・偽水晶体眼で視力結果に差は無かった。12か月後には偽水晶体眼は有水晶体眼に比し、ETDRSで15文字以上の低下をきたしやすかったが、24か月後では差は無かった。若年者では効果が出やすいため有水晶体眼では結果が良いのかもしれないが、結果的にこの2つの調査方法では有・偽水晶体眼での差は無かった。
・水晶体の有無は毎月のIVRに単独の影響は無い。(YM)