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Ophthalmology

2014
121巻

硝子体内注射後の眼内炎予防に対する抗生剤点眼薬使用の功罪

Ophthalmology 121巻(1号)2014

The role of topical antibiotic prophylaxis to prevent endophthalmitis after intravitreal injection.
Storey P et al(PA USA)
Ophthalmology 121(1): 283-289, 2014
・約4年間のWills Eye Institureのデータをまとめた。
・ranibizumab、bevacizumab、afliberceptを117,171回注射した。
・抗生剤点眼を使っていた28ヶ月間の57,654回、その後の8ヶ月間の移行期間では24,617回、その後の抗生剤点眼薬を使用しなかった9ヶ月間の34,900回を比較した。
・総計で44例(0.038%)の眼内炎が発生、そのうち17例(0.015%)はculture(+)であった。
・抗生剤点眼使用期間中には28例(0.049%)、そのうち10例(0.017%)はculture(+)、抗生剤非使用期間では11例(0.032%)、そのうち4例(0.011%)がculture(+)であった。
・抗生剤点眼は眼内炎を発生しやすくしており(OR=1.54 95%CI=0.77-3.10)、culture(+)については、OR=1.51 95%CI=0.47-4.83であった。

AJO 157(3): 503-504, 2014 Editorial:Povidone-iodine for endophthalmitis prophylaxis.
・1種の抗菌剤に耐性を獲得した菌は他の抗菌剤にも耐性を持ちやすく、抗菌剤点眼よりもpovidone-iodineでの予防が最も効率的で効果的である。(TY)

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