Role of Corneal Collagen Cross-Linking in Pseudophakic Bullous Keratopathy
A Clinicopathological Study
Arora R, Goyal G, et al.(US-IL)
Ophthalmology 120(12):2413-2418, 2013
【目的】偽水晶体水疱性角膜症(PBK)におけるコラーゲンクロスリンキング(CXL)の臨床的・病理組織学的変化を検証
【対象と方法】角膜移植予定のPBK患者24名。グループA;全層角膜移植1か月前にCXLを施行(n=12)、グループB;全層角膜移植3か月前にCXLを施行(n=12)。施行1週間後、1か月後、3か月後(グループBのみ)に評価。
【結果】平均視力はCXL後1か月で有意に改善した(術前1.925±0.173→1か月後1.75±0.296、P=0.010)が、3か月後には悪化した(1.81±0.23)。流涙・充血・眼痛などの症状改善はCXL後1か月が最高であり、3か月後には悪化傾向がみられた。18名がCXL後1か月で角膜ヘイズの減少がみられ、3か月後で12眼中9眼で同様の効果がみられた。中心角膜厚はCXL後1か月で有意な減少がみられた(術前846.46±88.741μm→1か月後781.0±98.788μm、P<0.01)が、3か月後には850.08±136.06μmと増加した。免疫染色の鏡検では実質浅層の圧縮がグループAの7/12眼・グループBの5/12眼でみられた。
【結論】PBK患者においてCXLは症状の改善・中心部角膜厚の減少・ 実質浅層の圧縮を引き起こす。しかしこの効果は時間とともに減少し疾患の重篤度に依存する。(MK)