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Ophthalmology

2013
120巻

マイボーム腺機能不全と高コレステロール血症

Ophthalmology 120巻(12号)2013

Meibomian Gland Dysfunction and Hypercholesterolemia
Pinna A, et al.(US-IL)
Ophthalmology 120(12):2385-2389, 2013
【背景と目的】マイボーム腺機能不全(MGD)の進行には腺分泌物に含まれるコレステロール値の上昇が重要な役割を持つことが結論づけられている。若中年者(18-54歳)においてMGDと高コレステロール血症との相関を調査
【対象と方法】MGD徴候のある患者60名とMGDのみられないコントロール63名(ともに高コレステロール血症の既往なし)。BMI、空腹時の血中トリグリセリド・総コレステロール・LDL・HDL・血糖・クレアチニンを測定。MGDの有無・性別・年齢・上記血液検査値を投入しステップワイズ法によるロジスティック回帰分析でオッズ比を算出。
【結果】MGD群の35例(58.3%)、コントロール群の4例(6.3%)で高コレステロール血症がみられた(P<0.0001)。T-chol、LDL、HDLはいずれもMGD群で有意に高値だった(P<0.0001)【Tab.1】。ステップワイズ法によるロジスティック回帰分析では、MGDは血中総コレステロール値と有意に関連していた(OR 1.07; 95%CI 1.04-1.09; P<0.001)。同様にMGDは血中LDL値と有意に関連していた(OR 1.11; 95%CI 1.06-1.17; P<0.001)。
【結論】MGDがあり高コレステロール血症の既往のない若中年者は、MGDのない同世代よりも血中コレステロール値が高いようだ、もしもこの知見が更に大規模なスタディで実証されれば、MGDは高コレステロール血症の今までに知られていないマーカーとなるかもしれず、心血管疾患の重要なリスクファクターを早期に発見するのに眼科医が重要な役割を担うかもしれない。(MK)

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