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Ophthalmology

2014
121巻

視神経乳頭ピット黄斑症に対する内層網膜の開窓を伴う硝子体切除手術

Ophthalmology 121巻(9号)2014

Vitrectomy with inner retinal fenestration for optic disc pit maculopathy
Sotaro Ooto et al. (Bascom Palmer Eye institute, University of Miami Miller School of Medicine, Miami, Florida)
Ophthalmology 121(9): 1727-1733, 2014
・視神経乳頭ピット黄斑症の18眼にピット耳側の内層網膜に25G針にて放射状に穴を開けるPars plana Vitrectomyを施行し、効果をOCTと視力で評価した。
・術前全眼で黄斑中央は液体の貯留により網膜の内・外層は著明に肥厚していた。黄斑剥離が14眼に、外層円孔は9眼に認めた。術後平均34.6±26.6か月経過観察。追加治療を行なわずに17眼(94%)で中心窩内、中心窩下の液体は完全治癒した。
・これらの症例ではゆっくりと外側網膜の液体と黄斑剥離も減少した。
・黄斑剥離は術後平均6.1±3.9か月で改善した。
・視力は明らかに改善。10眼(56%)では術後視力20/30以上となった。
・全眼にて黄斑剥離も外層網膜液貯留も認めなかった。液体の網膜内ではなく硝子体腔内への排出がピット黄斑症の組織には長期の改善をもたらす仮説に基づくと思われる。(YM)

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