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Ophthalmology

2017
124巻

篩板の深度は強膜前部を基準とすべきである

Ophthalmology 124巻(9号)2017

Serial changes in lamina cribrosa depth and neuroretinal parameters in glaucoma. Impact of choroidal thickness.
Vianna JR et al(Canada)
Ophthalmology 124(9): 1392-1402, 2017
・緑内障のパラメータとして篩板の深度の変化はよく起こっているものなのか、また、篩板の深度を測定する時にブルッフ膜あるいは強膜前部は基準点として使用できるものなのかを、155名の緑内障患者と35名の正常Ctrlについて、平均3.9年(2.03-5.44年)の経過で検討した。
・篩板前部の深さを、ブルッフ膜から(LD-BM)あるいは前部強膜から(LD-AS)測定した。
・このほかに最小リム幅、網膜神経線維厚、周乳頭脈絡膜厚を測定した。
・正常な加齢は篩板の深さには影響しないが、神経網膜パラメータには影響するため、加齢効果で調整した。
・LD-BMはLD-ASの影響(0.15μm/μm 95%CI=0.,08-0.22)よりも脈絡膜厚の影響(1.14μm/μm 95% CI=1.07-1.21)の影響を強く受けていた。
・篩板の後方移動(LD-BMやLD-ASの増大)は神経網膜パラメータの菲薄化と同じ頻度で発生していた。
・篩板の前方移動は基準点を前部強膜(LD-AS減)とした時より、ブルッフ膜(LD-BM減)とした時の方がより頻繁に見つかった(Hazard Ratio=3.23 p<0.01)。
・周乳頭脈絡膜厚の菲薄化は篩板がブルッフ膜に対して前方移動(LD-BM減)した多くの患者で見られたが(25/28 89%)、前部強膜を基準とした時(LD-AS減)には見られなかった。
・緑内障患者でみられる篩板の深さの変化は、脈絡膜厚の影響を減らすために、前部強膜から測定すべきである。(TY)

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