眼科JOURNALトップ > Ophthalmology > 緑内障での乳頭縁出血とRNFLの菲薄化

Ophthalmology

2017
124巻

緑内障での乳頭縁出血とRNFLの菲薄化

Ophthalmology 124巻(9号)2017

Rates of local retinal nerve fiber layer thinning before and after disc hemorrhage in glaucoma.
Akagi T et al(CA USA)
Ophthalmology 124(9): 1403-1411, 2017
・経過観察中にDHを発症した33例36眼について、視神経乳頭出血(DH)と網膜神経線維層(RNFL)の菲薄化を長期的に観察した。
・RNFLはDH部に対応して、1/4周ごとに分けて検討した。
・RNFL菲薄化は非DH部(-0.69μ/年)よりもDH部(-2.25μ/年)で早かった(p<0.001)。
・DH後に強力な治療を行った18眼では、DH後の非DH部の平均のRNFL菲薄化(-0.31)は治療前のRNFL菲薄化(-2.89)よりも有意に遅くなったが(p<0.001)、DH部では(DH後-2.12、治療前-2.64)有意差はなかった(p=0.19)。
・DH後に治療を変更しなかった18眼では、DM部のRNFL菲薄化は(DH後-2.38、DH前-1.38)、DH後に有意に早くなっていた(p=0.008)。RNFL全体の菲薄化スピードは、治療未変更群では-0.28と菲薄化は進行したが、強力治療群では+0.78と菲薄化スピードが遅くなっていた(p=0.004)。(TY)

過去のアーカイブ