Comparison of Visual Outcomes of Nonarteritic Anterior Ischemic Optic Neuropathy in Patients with and without Diabetes Mellitus
Srilakshmi Sharma, et al. (MD, USA)
Ophthalmology 2017(4);124:450-455
目的:スルホニル尿素誘導体のような、糖尿病を治療するために使われる薬が動物モデルで神経保護効果を持つと報告があった。そのため、NAIONの患者で糖尿病の有無で視力結果を比較検討した。
対象と方法:症状が出てから4週間以内の患者92人(糖尿病あり30人、なし62人)を比較検討した。
糖尿病ありでの平均HbA1c 6.9%。両眼性が各グループ1人ずつ。
11人は経過観察期間が3か月以下だったため、ベースラインには含められたが、最終結果には含まれていない。
経過中、全例ステロイドの内服、点滴治療は受けていない。
両グループとも虚血性心疾患の有病率が高かった。
結果:視力 両グループで有意差はなかった。
治療前0.5 logMAR以上の視力があったのはDMあり 63.3%、DMなし 72.6%。
6ヶ月後、1.0 logMAR以下になったのはDMあり 30.4%、DMなし 16.7%。
最終受診時、20/40より良い視力だったのはDMあり48%、DMなし62%だった。
虚血性心疾患(odds ratio [OR], 7.21; P < 0.001)と高齢(OR, 1.05; P = 0.045)が最終視力20/200以下と関連していた。
NAIONのリスク要因は、DMありでは高血圧(83.3%)、高脂血症(83.3%)と小さいC/D比(63.3%)、DMなしでは高脂血症(62.9%)だった。
結論:DMありのNAION患者での治療前と最終視力結果はDMなしと相違なかった。
虚血性心疾患と高齢が視力予後不良のリスク要因かもしれない。(CH)