Long-Term Endothelial Cell Loss in Patients with Artisan Myopia and Artisan Toric Phakic Intraocular Lenses
Soraya M.R. lonker,et al.( Netherlands)
Ophthalmology 2018(4);125:486-494
・目的:近視と乱視の治療のための2種類の硬質虹彩支持型有水晶体眼内レンズの移植後の角膜内皮細胞密度(ECD)の長期変化を評価する。
・対象と方法:術後5または10年経過観察出来た近視群5年193眼、10年127眼、乱視群5年40眼、10年20眼。
・18歳以上、2年以上屈折値が安定している、前房深度2.8mm以上の症例。
・術前ECDは、21〜25歳が2800 cells/mm2以上、26〜30歳が2650 cells/mm2以上、31〜35歳2400 cells/mm2以上、36〜45歳2200 cells/mm2以上、 45歳以上の患者では2000 cells/mm2以上とした。
・ECD損失率、ECOが約25%減少した割合、ECOが1500細胞/ mm2未満の割合を調べた。
・結果:術後6カ月から10年時までに直線的かつ慢性的なECD低下が見られた。近視群 年間48 cells/mm2、乱視群年間61 cells/mm2減少した。(ともにP<0.001)
・10年間でECDは近視群16.6%、乱視群21.5%減少した。
・25%以上減少したのは近視群7.9%、乱視群6.3%
・1500 cells/mm2以下に減少したのは近視群3.9%、乱視群4.0%
・内皮細胞密度減少または角膜機能不全のため眼内レンズを摘出したのは近視群6.0%、乱視群4.8%だった。
・リスク要因は前房が浅い(P < 0.001)、眼内レンズのエッジと内皮との距離が狭いことだった。(P = 0.013)
・結論:近視またはトーリック虹彩支持型有水晶体眼内レンズ移植後、直線的かつ慢性的なECD損失が認められた。
・より浅い前房深度および眼内レンズのエッジと内皮との距離が狭いことが危険因子であった。(CH)