Rates of retinal nerve fiber layer loss in contralateral eyes of glaucoma patients with uilateral progression by conventional methods.
Liu T et al(CA USA)
Ophthalmology 122(11): 2243-2251, 2015
・通常の検査で片眼だけの進行を示す緑内障患者の僚眼の網膜神経線維層RNFL厚を調べた。
・対象は173例346眼(118眼のPOAGと228眼の緑内障疑い)で、3.5±0.7年経過をみた。
・ハンフリー視野、Heidelberg OCT検査を6か月間隔で施行し、進行は乳頭の立体写真とハンフリー視野のGPAソフトで判定した。
・39例で片眼の進行がみられ、RNFLの欠損は-0.89±0.22μm/年であったが、この39例の僚眼のRNFLの欠損も-1.00±0.20μm/年(p<0.001)であった。
・134例では通常の検査では両眼とも進行は見られなかったが、RNFL厚では-0.71±0.09μm/年 p<0.001)で進行がみられたが、片眼進行した僚眼よりはゆっくりであった。(TY)
Risk and risk periods for stroke and acute myocardial infarction in patients with central retinal artery occlusion.
Park SJ et al(Korea)
Ophthalmology 122(11): 2336-2343, 2015
・網膜中心動脈閉塞CRAO患者の脳卒中と急性心筋梗塞AMIのリスクを検討した。
・韓国内の保険データベースの2009年から2010年を調査し、1655例のCRAOの中からCRAO発症前と後の365日間で発症した165例の脳卒中とAMIを調べ、比較発症率(rerative incidence rate ratiosーIRR)を求めた。
・虚血性脳卒中は139例、出血性脳卒中は13例、AMIは15例である。
・CRAO発症後30日間の脳卒中とAMIの発症率は有意に大きかった(44.51 95%CI=27.07-73.20)。
・またCRAO発症前の発症率も30日まででは6.82(95%CI=4.01-11.60)、31-90日では2.86(95%CI=1.66-4.93)と高かった。
・ただ、発症率は性、年齢では差はなかった。(TY)
Acute peripapillary retinal pigment epithelium changes associated with acute intraocular pressure elevation.
Wang YX et al(China)
Ophthalmology 122(10): 2022-2028, 2015
・暗室でのうつ伏せ誘発試験(DRPPT)で誘発された急性眼圧上昇に伴った視神経乳頭周囲のRPE変化について検討した。
・視神経乳頭形状が正常な人で、DRPPTで眼圧が15mmHg以上上昇した14名19眼の対象眼と、眼圧上昇が2-4mmHgであった21名26眼のコントロール眼で比較した。
・平均32.1±9.5mmHg(17-47mmHg)上昇した18/19眼(95%)では、RPE層が傍乳頭Bruch膜上に折れ曲ったり、外側に移動したりしていた。
・このRPE変化は視神経乳頭耳側で多く(16眼89%)、鼻側は2眼11%であったが、上方、下方では見られなかった。
・著明なRPE変化のあった数眼では赤外乳頭写真では傍乳頭β域の変化に相関していた。
・DRPPTの翌日にはRPE縁の移動は元に戻っていた。
・1/19眼ではIOP上昇はなかったがRPE変化があり、Bruch膜と区別がつかない陥凹が見られた。
・コントロール眼ではRPE変化はみられなかった。
・このような変化は緑内障患者の傍乳頭萎縮の病態の解明に役立つだろう(図)(TY)
Relationship between corneal guttae and quality of vision in patients with mild Fuchs’ endothelial corneal dystrophy.
Watanabe S et al(阪大)
Ophthalmology 122(10): 2103-2109, 2015
・14例23眼の軽度のフックス角膜ジストロフィで角膜の滴状と見えを検討した。
・内皮の滴状面積比ARCGを測定し、最高視力CDVA(logMAR)、文字コントラスト感度LCS、眼内迷入光をC-Quant Straylight Meter(Oculus)で測定した。
・ARCGはCDVA(R2=0.41 p=0.001)、LCS(R2=0.55 p=0.001)、迷入光(R2=0.39 p=0.002)と有意に相関していた。
・迷入光はCDVA(R2=0.47 p=0.001)、LCS(R2=0.41 p=0.001)と有意に相関していた。
・滴状角膜での眼内での前方散乱は視機能障害をもたらすことが分った(図)(TY)
Optical coherence tomography angiography for anterior segment vasculature imaging.
Ang M et al(Singapore)
Ophthalmology 122(9): 1740-1747, 2015
・Optovue社のAngioVue OCTAに前眼部レンズアダプターとsplit-spectrum ampliture decorrelation angiography algorithmを利用して前眼部の新生血管を撮影した(図)。(TY)
Comparison of sulfur hexafluoride 20% versus air tamponade in Descemet Membrane Endothelial Keratoplasty.
Guell JL et al(Spain)
Ophthalmology 122(9): 1757-1764, 2015
・Descemet membrane endothelial keratoplasty(DMEK)の移植片接着の為に20%SF6と空気を比較した。
・偽水晶体眼のFuchs内皮ジストロフィあるいは偽水晶体性の水疱性角膜症に対しDMEKを行い、20%SF6を使った1群(42眼)と空気を使った2群(39眼)で術後3,6か月、1,2,3年後で経過をみた。
・3年後の矯正視力はlogMARで1群は0.48±0.45→0.04±0.23(小数点0.33→0.91)、2群は0.67±0.45→0.09±0.13(小数点0.21→0.81)に改善。
・矯正視力が20/25以上は1群で85.7%、2群で82.1%で有意差なし。
・Donorの術前と最終経過観察時の中心部の角膜内皮数は1群では2525±338→1758±398(平均減少率は30±11% p=0.008)、2群では2492±204→1678±373(平均減少率は32±13% p=0.008)で両群間で有意差なし。
・前房内空気再注入は1群では1例(2.38%)、2群では5例(12.8%)で有意差があった(P=0.004)。(TY)
Correlation of serial scleral and corneal pneumotonometry.
Kuo DS et al(CA USA)
Ophthalmology 122(9): 1771-1776, 2015
・眼圧測定に際し、強膜での空気眼圧測定の有用性を検討した。
・被験者は34から94歳(74.1±13.4歳)の33例で、一過性の眼圧上昇を来す抗VEGF薬の硝子体注入を受けた患者で、前、直後、10,20,30分後に測定した。
・僚眼の眼圧測定も行った。
・強膜での測定は角膜での測定とほぼ比例していたが、平均9.0mmHg高かった(95%範囲はー1.5から+19.5mmHg)。
・角膜IOP=1.04x強膜IOL-10.37であった。
・年齢、角膜厚み、緑内障、水晶体の状態は影響がなかった。
・角膜と強膜での測定差は両眼間で相関していた(r=0.75 p<0.001)(図)。(TY)
Cardiovascular risk factors in central retinal artery occlusion. Results of a prospective and standardized medical examination.
Callizo J et al(Germany)
Ophthalmology 122(9): 1881-1888, 2015
・非動脈炎性の中心網膜動脈閉塞症(CRAO)の77例について、発症後1か月以内に心血管検査を行った。
・52例(67%)は心血管障害のリスクファクター歴があり、60例(78% 95%CI=67-87%)では1つ以上の新しいリスクファクターがあった。
・また、31例(40%)で70%以上の頸動脈狭窄があった。
・11例は狭心症を経験しており、そのうち5例はCRAO発症後に起こった。
・高血圧は56例(73%)にあり、12例(16%)は新規に高血圧と診断された。(TY)
High-resolution imaging of the optic nerve and retina in optic nerve hypoplasia.
Pilat A et al(UK)
Ophthalmology 122(7): 1330-1339, 2015
・視神経乳頭低形成(ONH)の患者の視神経と黄斑部のOCT像を検討した。
・平均年齢17.2歳の16例のONHと32例の年齢等をマッチさせた正常者で比較した。
・OCT像は中心窩と視神経乳頭中央部を結んだ線上のものを使用した。
・黄斑部のOCT像では以下が有意に薄かった:鼻側のRNFL、耳鼻側の節細胞層GCL、鼻側の内網状層IPL、鼻側の外顆粒層ONL、中心窩と耳側の内層。
・一方、以下では有意に厚かった:網膜中心部のGCL、IPL、外網状層OPLが80%以上のONH患者でみられた(図)。(TY)
Movement of retinal vessels to optic nerve head with intraocular pressure elevation in a child.
Alward WLM et al(IA USA)
Ophthalmology 122(7): 1532-1534, 2015
・眼圧が高い若年者では網膜血管の鼻側偏位が起こることが知られているが、視神経乳頭周囲の網膜血管は慢性のOAGでも発生する。
・この偏位するOAGでは視野欠損が急速に進展していた。
・症例は4歳の女児でステロイド誘発OAGである(眼圧30程度)。
・ステロイド白内障手術を2年後に受けたが眼圧は30を超え、乳頭陥凹拡大が発生。
・血管の網膜上から乳頭上への移動も見られた。
・右眼にロトミー、左眼にAhmed移植手術を受け、2週間後の眼圧がコントロールできた時点では、血管は元に戻ってきた(黄矢)、血管が狭小化した(図)。(TY)
Postoperative Hemorrhagic Occlusive Retinal Vasculitis
Expanding the Clinical Spectrum and Possible Association with Vancomycin
Andre J. Witkin et al (MA)
Ophthalmology 122(7):1438-1451, 2015
感染予防あるいは感染性眼内炎に対する抗菌薬としてバンコマイシンを使用した白内障手術症例で極めて予後が悪い出血性閉塞性の血管炎を生じた報告
Nicholsonらが2014年に最初に2例4眼報告
その後全米の異なる施設で白内障手術後に生じたHORV 4例7眼を合わせて検討
6例11眼すべてに共通することは予防的バンコマイシン1.0mg/0.1mlを使用していた
合併症のない白内障手術後、術直後は良好な視力だが、術後1-14日後に痛みのない急激な視力低下(中心・周辺あるいは両方)
前眼部や硝子体の炎症はわずかで網膜出血が強い
動脈よりも静脈に血管閉塞・出血・血管炎を生じる
OCT:黄斑浮腫・網膜内層の虚血を示す網膜内層の高反射
薬剤のパッチテストは陰性
感染性眼内炎やTASSとは明らかに異なる所見・術後早期に血管新生緑内障を生じる
バンコマイシンに対するⅢ型アレルギー反応と考えられ、白血球破壊性血管炎やHenoch-Schonlein purpuraに病態的に類似し抗原抗体複合体が血管壁に沈着することで生じる この反応は感作を必ずしも必要としない
バンコマイシンそのものが原因なのかまだはっきりしないが、可能性が高い
<治療>
全例で初期からステロイドの全身投与、抗VEGF薬、PRP
感染性眼内炎を疑いバンコマイシンの追加投与を受けた4例は全例で悪化(自然経過か悪化させたか不明)
<この論文での提言>
ルーチンで予防的にバンコマイシンを使用しない 耐性菌を作らないためにもCDCも推奨
片眼で使用した場合、もう片眼の手術は2-3週間後に行うことを考える
2眼目の手術前に1眼目に問題ないか、散瞳して眼底検査を行う(MM)
Influence of the Vitreomacular Interface on Treatment Outcomes in the Comparison of Age-Related Macular Degeneration Treatments Trials
Cuilla TA, Magire MG, et al. (US-PA)
Ophthalmology 122(6):10 1203-1211, 2015
【目的】黄斑-硝子体界面がAMDの抗VEGF治療の結果に影響をおよぼすかを評価
【対象と方法】CATTに参加した1185名。CATTのプロトコルに沿って割付け、2年間治療。マスクされた検者がベースラインおよびフォローアップ期間中のOCT画像よりVMTおよびVMAの有無、網膜下液、網膜厚みを評価。
【結果】70名はOCT不鮮明のため除外。ベースライン時では143/1115名(12.8%)にVMTまたはVMAあり。
・ベースライン時およびフォローアップ期間中のどちらも、VMT/VMAの存在と視力との関連はみられなかった。
・必要時投与に振り分けられた群(n=592)においての2年間の注射回数;ベースライン時にVMTありで15.4回、VMAありで13.8回、どちらもなしで12.9回(P=0.02)。
・期間中VMTなしで13.0回、VMTが1回観察で13.6回、VMTが2回以上観察で17回と増加。
・2年間での地図状萎縮の進行;VMTまたはVMAありで11.7%、どちらもなしで22.5%(P=0.005)。
【結論】CATTの対象眼において、VMTおよびVMAの存在はまれであった。ベースライン時およびフォローアップ期間において、VMTおよびVMAは視力に関連しなかった。ただVMTまたはVMAのある眼では、2年のフォローアップ期間中、2回多くの注射が必要であった。(MK)
Intraocular Lens Power Selection after Radial Keratotomy
Topography, Manual, and IOLMaster Keratometry Results Using Haigis Formulas
Grggel HS. (US-VA)
Ophthalmology 122(5):10 897-902, 2015
【目的】放射状角膜切開(RK)の施行歴のある患者に白内障手術を行う際、プラチド角膜計(TMS)、マニュアル角膜計、IOLマスターから得られたK値と術後の等価球面度数とを比較
【対象と方法】20例26眼をretrospectiveに解析。K値は以下の様に取得;TMSより3数値(flattest K within first 9 rings、average K、minimum K)、手動角膜計のK値(manual K)、IOLマスターのK値。IOLパワー計算はHaigis式で-0.50D狙いで計算。
・IOLマスターK値は遠視にずれる傾向があったため、追加で-1.0D狙いでも計算。
・Haigis-L式(LASIK眼のIOL計算に有用)でも同様に計算。
【結果】最も過矯正が少なかったのは、TMSのflattest K(平均-0.68±0.60D、73%が目標屈折値の±0.50D以内に収まり88%が±1.00Dに収まった)およびIOLマスターK値で-1.0D狙いにした場合(平均-0.66±0.61D、69%が目標屈折値の±0.50D以内に収まり88%が±1.00Dに収まった)であった。
・他のK値を用いた場合は遠視にずれたり(manual, IOLマスターで-0.5D狙い、average K)近視側に大きくずれたり(minimum KおよびHaigis-L式)した。【Table 1.2】
【結論】過去にRK手術歴のある患者に白内障手術をする場合、IOLマスターのK値とHaigis formulaを用いて-1.00D狙いで計算した場合、結果として-0.5Dに近づきやすい。(TMSのflattest Kも同様の結果だがこちらのほうが平易)(MK)
Bowman Layer Transplantation to Reduce and Stabilize Progressive, Advanced Keratoconus
Dijk K, Melles GRJ, et al. (Netherlands)
Ophthalmology 122(5):10 909-917, 2015
【目的】進行性の円錐角膜患者が角膜軟化を安定化、CL継続可能、角膜移植を遅らせることができるよう、新しい術式であるBowman膜移植を評価
【対象と方法】19例22眼の進行性円錐角膜患者(クロスリンキング不適応)。術式は下記に。術前・術後(平均21±7か月フォローアップ)の眼鏡視力、CL視力、角膜形状、角膜内皮細胞密度、合併症などを評価。
【結果】2眼で術中Descemet膜を穿孔、他は合併症なし。最大K値は術前77.2±6.2D→術後1か月で69.2±3.7Dと有意に減少(P<0.001)しその後も安定。
・眼鏡視力(LogMAR)は術前1.27±0.44→術後12か月で0.90±0.30と有意に改善(P<0.001)
・最小角膜厚は術前332±59μm→術後12か月で360±50μmと有意に増加(P<0.012)
・CL視力および角膜内皮細胞密度は有意差みられず
【結論】Bowman膜移植術は進行性の円錐角膜患者の角膜軟化を減少・安定させた。合併症のリスクも少なく、深層角膜移植を遅らせることができるかもしれない。(MK)
Peripheral Lesions Identified on Ultrawide Field Imaging Predict Increased Risk of Diabetic Retinopathy Progression over 4 Years
Paolo S. Silva et al (MA)
Ophthalmology 122(5):949-956, 2015
・通常の眼底カメラを用いたETDRSの7 standard fieldsでは網膜の30%しかカバーできないが、広角眼底カメラ(UWF)を用いることで約82%をカバーできる(Figure 1)
・UWFとETDRS fieldを比べると40%はETDRS field外に網膜病変があり、そのような症例ではより重症化しやすい
・UWFで見つかる範囲に優位に病変がある場合はどの程度DR進行のリスクが高まるか調査
・30度の35㎜フィルムとOptosを用いて眼底撮影
・図のように領域を定義し、ETDRS fieldよりも周辺部に50%以上優位に病変があればPredominantly peripheral leision (PPL)と定義
・約4.2±0.3年後にデジタル眼底カメラとOptosを用いて同様に撮影し4年前とは違う判定者がDRの程度を判定 74人146眼が追跡可能であった
・ベースラインでPDRではなかった109眼のうち、42眼(39%)はDRが進行し、56眼(51%)は少なくとも1領域でPPLを認め、多くが微小出血と毛細血管瘤であった
・PPLのほとんどがH/Ma(95%)で次がIRMA(50%)であった(Figure 2)
・ベースラインでPDRを認めた37眼のうち、19眼(51%)で少なくとも1領域でPPLを認めた
・Non PDR群でPPL(+)群では(-)群に比べて2段階以上のDR進行は3.2倍高く、PDRへの進行が4.7倍高かった
・PPLがなかった群ではSevereもしくはVery severeのみがPDRに進行していたが、PPLがあった群ではより多く、しかもそれほど重症ではない状態からも進行している(Figure 3)
・ベースラインでETDRS fieldでDRを認めなかった18眼で6眼(33%)は周辺部の病変を認め、PPLがあると2.5倍DRの発症率が高い
・ETDRS fieldでnon PDRであった群のPPLの程度が大きいとDRの進行の確率が上がる(Figure 4)
・PPLとDMEと視力の関係は有意差なし
・周辺部に優位なDR病変がある場合はDR進行のリスクの一つであると考えるべき(MM)
Influence of lamina cribrosa thickness and depth on the rate of progressive retinal nerve fiber layer thinning.
Lee EJ et al(Korea)
Ophthalmology 122(4): 721-729, 2015
・110例110眼のPOAGにおいて、篩板LCの深さLCDと篩板LCの厚みLCTが視神経乳頭周囲の網膜神経線維層RNFLが薄くなっていくスピードと相関しているかどうかを最低2年半にわたって検討した。
・先の仕事でLCDとLCTは眼圧下降が得られると回復することが分っているため、これを除外するために、今回は初期治療が始まってから半年後から測定を開始した。
・LCDはBM開口面からLC前面までの距離である。
・RNFLが薄くなるスピードは観察期間中の乳頭出血(p<0.001)、視神経乳頭周囲のβ域が広いこと(p=0037)、全体のRNFL厚が厚いこと(p=0.026)、LCDが深いこと(p<0.001)、LCTが薄いこと(p=0.002)と相関していた。
・Davies’テストを行うと、LCDが489.7μより深いとLCDが深くなるにつれてRNFLがより早く薄くなっていくという結果が得られた(TY)
Impact of introduction of generic latanoprost on glaucoma medication adherence.
Stein JD et al(MI USA)
Ophthalmology 122(4): 738-747, 2015
・40歳以上のOAGでPG類似品PGAを使用している患者8427例について検討した。
・2009/9-2011/2までの18か月間のPAG点眼の順守と、ジェネリック点眼に変更した2011/7-2012/12の18か月間の点眼薬の順守率を、ジェネリックに変更した群と先発品のままの群とで比較した。
・先発品のままの群では順守が改善したものは変更群より28%少なく(OR=0.72 95%CI=0.55-0.94)、順守が悪化したものは39%多かった(OR=1.39 95%CI=1.04-1.86)。
・順守が上昇した変更群では、自己負担月額は変更前は有意に多く、変更後に有意に下がっており(p<0.0001)、黒人で多かった(OR=1.25 95%CI=1.04-1.50)。
・自己負担額が有意に点眼薬の中止に関連しており、ジェネリックに変更することにより改善することができた。(TY)
Long-term outcomes in eyes receiving fixed-interval dosing of ante-vascular endotherial growth factor agents for wet age-related macular degeneration.
Peden MC et al(FL USA)
Ophthalmology 122(4): 803-808, 2015
・5年以上連続して固定間隔(4-8W毎)に抗VEGF薬(ranibizumab, bevacizumab, aflibercept)を投与した滲出性AMD109眼群で効果を検討した。
・年平均10.5回であり、年平均6.5回以下になったものは除外したため、5年目109眼、6年目75眼、7年目44眼となった。
・ETDRSチャートの文字数でみると、5年目は+14.0文字(p<0.001)、6年目+12.2文字(p<0.001)、7年目+12.1文字(p<0.001)であった。
・固定間隔での使用は長期経過では有効で7年目では93.2%で進行停止あるいは改善が得られた。
・開始時に運転可能な視力があったものは10.1%であったが、7年目では43.2%であり、必要に応じて投与する場合よりいい可能性がある。(TY)
Postinjection endophthalmitis in the comparison of age-related macular degeneration treatments trials(CATT)
Meredith TA et al(NC USA)
Ophthalmology 122(4): 817-821, 2015
・VEGF薬投与後の眼内炎について予防的抗生剤点眼薬の効果について検討した。
・眼内炎発症は11/18509注射(0.06%)、11/1185例(0.93%)であった。
・抗生剤未使用では0.15%、注入前のみ抗生剤使用で0.08%、注入後のみ抗生剤使用で0.06%、注入前と後で抗生剤使用で0.04%であった(p=0.20)。(TY)
Optic nerve head changes after short-term intraocular pressure elevation in acute primary angle-closure suspects.
Ran Jiang et al (China)
Ophthalmology 122(4):730-737, 2015
・APAC患者に2時間暗室うつむき試験を行って、試験前と試験後5分以内に眼圧と視神経乳頭形状をSD-OCTを用いて測定
・65名114眼(女性57眼88%) 平均年齢58.6歳、平均AL22.8mm、
・検査前IOP 16.0±3.9mmHg 上昇幅 10.1±10.9mmHg (2-47mmHg)
・検査眼全体では耳側のminimal rim width(MRW)のみ有意差があった
・15mmHg以上の眼圧上昇をきたした症例15眼のみを検討すると、cup width,cup depthは増加し、LC thickness, 耳側(MRW), 鼻側MRWは減少した
・BMOとLC depthは変化なし
・急激な眼圧上昇で視神経乳頭のrim、篩状板前組織、LCは薄く、圧排される(MM)