辻村誠一(鹿児島大工)
Vision(日本視覚学会) 20(3): 145-54, 2008
・等輝度グレーティング(同じ振幅のL錐体グレーティングとM錐体グレーティングを逆位相加算したもの)、輝度グレーティング(L,M錐体グレーティングを同位相、同コントラストで加算したもの)として、刺激光を作成した。
・瞳孔反応は等輝度グレーティングに対する反応の方が大きく、色メカニズムの感度が輝度メカニズムの感度よりも高かった。
・瞳孔反応の潜時は200-300msecであるが、等輝度刺激に対する反応は輝度刺激に対する反応より70-100msec遅れている。処理段階あるいは経路が異なることによる差であろう。
・最近、視物質メラノプシンを含む特別な神経節細胞(mRGC)が発見された。
・このmRGCは単体で光刺激に神経応答をし、その信号は生体リズムを調整していると考えられている視交叉上核や瞳孔反応をつかさどっている視蓋前域などに投影しており、赤色刺激には反応せず、青色刺激に対してのみ反応しているようだ
・メラノプシンmelanopsinについては、日眼112(9):831-6,2008を参照