新城光宏ほか(沖縄県立南部医療センター)
臨床眼科 66(13) 1741-1742, 2012
・リスペリドン(リスパダール®、ほかジュネリック多数):第二世代抗精神病薬。脳の中枢に直接作用して、ドパミンD2受容体拮抗作用・セロトニン5-HT2受容体拮抗作用により統合失調症の陽性症状及び陰性症状を改善する作用がある。錐体外路症状が少なく市場占有率が高い。α1拮抗作用はα1a受容体に対する選択性が高い。
・2007年4月~2011年12月に白内障手術を行った患者(母数不明)のうちリスペリドン内服歴のある症例は6例11眼(男性4例7眼、女性2例4眼)、うち3例5眼(男性2例3眼、女性1例2眼にIFISがみられた(全症例の0.3%、リスペリドン内服患者の45%)
・軽度1例、中等度2例
→リスペリドン内服患者は塩酸タムスロシン患者の1/10の人数と推測
・親和性の強弱あるものの、抗精神病薬の多くにα1拮抗作用があり、内服履歴の把握が必要(MK)