木村大作ら (大阪医科大学)
眼科臨床紀要 6(12):955-959,2013
1例報告
50歳男性、右視神経乳頭上方に5乳頭径大の橙色の隆起性病変
黄斑部にかけて滲出性網膜剥離が生じており、視力0.1
ベバシズマブ(1.25mg/50μl)硝子体注射を行ったところ3週後にほぼ消失。再発し合計3回注射し、滲出性網膜剥離はわずかに残存し経過観察
腫瘍自体の大きさには変化なし
複数回行っても再発する場合はPDT併用も考慮すべき
*治療法:腫瘍が黄斑部を含む場合や続発性SRDや黄斑浮腫などにより視力低下をきたした場合に適応
レーザー光凝固、経強膜冷凍凝固術、放射線療法、硝子体手術、TTT、PDT、抗VEGF薬硝子体内注射
レーザー光凝固:腫瘍表面の血管等価性減弱・SRD消褪
腫瘍に厚みがある場合や高度なSRDでは効果不十分
網膜剥離の再発率は約40%
放射線療法: 白内障や続発緑内障、網膜症や視神経症など、特有の合併症
硝子体手術: 広範な網膜剥離をきたした症例が対象
視力予後が不良なことが多い
TTT: CME,ERM,BRVOなどを合併することがある
PDT: 69%視力改善、93%で滲出性変化の消失 (Boixadera ら)
腫瘍の最大径が大きい場合などは分割照射が必要(過剰凝固)
保険適用外(MM)