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その他のジャーナル

2021
65巻

視神経乳頭ピット黄斑症に対する硝子体手術

その他のジャーナル 65巻(6号)2021

Risk factors for failure of resolving optic disc pit maculopathy after primary vitrectomy without laser photocoagulation.
Sano M et al(杏林大)
Jpn J Ophthalmol 65(6): 786-796, 2021
・視神経乳頭ピット(ODP)黄斑症に対して、視神経乳頭縁に光凝固治療を行なわず、硝子体手術だけを行った連続35例のうち、黄斑剥離が消失しなかった症例について、その要因を検討した。
・経過観察期間は平均58ヶ月(12-193ヶ月)である。
・35例中31眼は、約1年の経過観察で黄斑部の剥離が完全消失した。
・残りの4眼は追加治療を行った。
・最初の硝子体手術後に網膜剥離が消失しなかった要因は網膜剥離が視神経乳頭縁と繋がっていた場合(p<0.001)と、術前に頭痛があった場合(p=0.03)であった。
・通常は網膜分離であるが、視神経乳頭縁と網膜剥離が連続した症例では、ODP腔からの液が網膜下腔へ流入している。
・頭痛のあった8例中5例は網膜剥離がODPと連続していた。
・追加治療が必要であった4例の内、3例は視神経乳頭縁への光凝固が有効であった。
・ガス注入も有効である(TY)

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