Diabetes Mellitus Type 1 has a Higher Impact on Corneal Endothelial Cell Density and Pachymetry than Diabetes Mellitus Type 2, Independent of Age
Cornea 41(8): 965-973, August 2022.
・目的:1 型糖尿病(T1DM)と2 型糖尿病患者(T2DM)、および非糖尿病患者(対象群)における角膜内皮細胞密度 (CED)と中心角膜厚(CCT)の違いを評価する。
・対象と方法:17の研究がメタ回帰に使用された。T1DM 367人、T2DM 2136人。
・結果:T1DMのCED は 2900 cells/mm2 (2712–3089 cells/mm2)で対象群よりも 193 cells/mm2 少なかった (95% CI: -254 ~ -132; P < 0.00001)。年間平均損失は 16 cells/mm2で、これは対象群と同様だった。細胞の損失は糖尿病の罹患期間と関連していなかった(P = 0.383)
・T1DM と CCT の間には有意な正の関連があった。 22.82 歳の時点で、T1DMではCCT 531 μm (95% CI: 524–537; P < 0.00001) であり、対象群よりも 24 μm 厚かった (95% CI: 15–33; P < 0.00001)。CCT の増加は年間 2 μm 。
・ T2DMのCEDは2386 cells/mm2 (2251–2520 cells/mm2)、対象群よりも 151 個/mm2 少なかった (P < 0.00001)。2 型糖尿病患者の推定 CCT が 554 μm (95% CI: 545–563) だった。T1DMで得られた結果とは異なり、細胞の損失は糖尿病の罹患期間と関連していた( -37 cells/mm2 95% CI: -45 -29; P < 0.00001)。 平均 CCT の増加は年間 2 μm (95% CI: 1.7–2.8; P < 0.00001)でT1DMと同様であった。
・結論:T1DM、T2DM共にCEDの減少とCCTの増加に関連していることを示した。 これらの差は、T2DMと対照群よりも T1DM 患者と対照群で大きかった。
・両方のグループで対照群と同様に加齢による CED の減少を示した。
・DMが角膜内皮の損傷に影響を与えることから、臨床的にさらなる注意が必要である。(CH)