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その他のジャーナル

2024
68巻

新型コロナウイルス感染症関連の結膜炎の臨床的特徴

その他のジャーナル 68巻(1号)2024

Tajima A, Sassa Y, Ishio D, et al. Clinical features of 26 cases of COVID-19-associated conjunctivitis. Jpn J Ophthalmol 2024; 68: 57-63.
・佐賀県の好生館病院で2020年3月から2021年3月までの期間に新型コロナウイルス感染症で入院した患者282名の結膜炎の発症状況とその背景要因を調べた。
・282名中26名(9.8%)に結膜炎の発症があった。症状としては結膜充血のみがほとんどで、眼瞼腫脹を来した者が2名、眼痛、眼掻痒感、眼脂が各1名だった。
・26名中新型コロナウイルス感染症発症時に結膜充血のあった者は4名だったが、実際にこれが単独の初発症状だったかどうかは本文からは読み取れなかった。また、新型コロナウイルス感染症発症から結膜炎所見出現までの期間は平均3日間(1~5日)だった。
・結膜炎の発症と新型コロナウイルス感染症の重症度とは関連性がなかったが、結膜炎のない患者と結膜炎のある患者を比較すると、平均年齢は51.00歳に対しては35.00歳、男性の割合は51.6%に対して77.8%、喫煙者20.3%に対して44.4%で、若年、男性、喫煙の3つが結膜炎発症の要因として有意であった。(KH)

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