依藤彰記、細谷友雅、岡本真奈他. ブリモニジン点眼液使用経過中に発症した角膜実質炎の3例. 眼科2019; 61: 1527-1533.
篠崎友治、溝上志朗、細川寛子他. ブリモニジン関連角膜実質混濁の臨床経過~自験3症例からの考察. あたらしい眼科2024; 41: 82-88.
・世界で初の報告は”Maruyama Y, et al. Cornea 2017; 36: 1567-1569” である。
・海外での報告例はほとんどなく、2024年4月現在、Purgert RJ, et al. Can J Ophthalmol 2020; 55: e172-173. があるのみ。なぜ日本ばかりが多いのかは不明。海外の方がブリモニジンの濃度が濃く(一般に0.2%、わが国は0.1%)、添加物にも差異はない。
・臨床的特徴としては、①長期間のブリモニジン使用歴、②角膜周辺部に生じる、③実質深層への血管侵入を伴って角膜浸潤をきたすが上皮欠損は伴わない、④経過が長くなると脂肪変性をきたす、⑤発症前または発症時に顕著な充血がある、⑥ステロイド薬で浸潤は消退するが沈着や瘢痕による混濁は残る。
・機序としては、ブリモニジンの組織移行性が高く、角膜実質に移行して何らかの免疫反応(III型アレルギー反応?)をきたしているのではないかと考えられる。(KH)