Tsukahara-Kawamura T, Hanaoka N, Uchio E. Evaluation of anti-adenoviral effects of the polyvinyl alchol iodine ophthalmic solution. Jpn J Ophthalmol 2024; 68: 64-69.
・ヒトアデノウイルスは眼、呼吸器、消化管、尿路等への感染が知られており、これらの原因として報告されている16型(HAdV-1, -2, -3, -4, -5, -6, -7, -8, -11, -37, -53, -54, -56, -64, -81, -85)に対するPVA iodine(サンヨード)の抗ウイルス効果を検討した。
・in vitroでの検討で16型すべてにおいて殺ウイルス効果(virucidal effect)が確認された。
・ちなみに、ヒトアデノウイルス(HAdV)はアデノウイルス科マストアデノウイルス属(mastadenovirus)に属する。エンベロープを持たない2本鎖DNAウイルスで、現時点で7種(A~G)の亜属に、さらに血清型によって現在は100を超える型が報告されている。
・EKCの原因となるのはHAdV-D (-8, -37, -53,-54, -56, -64, かつては-19aも)およびHAdV-E (-4)が知られている。
・咽頭結膜熱(PCF)の原因としてはHAdV-B (-3, -7)が挙げられている。(KH)