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その他のジャーナル

2024
66巻

小児にみられた鈍的外傷後の黄斑円孔網膜剥離の1例

その他のジャーナル 66巻(6号)2024

眼科.66(6)2024
松本大蔵 他(自治医科大)
症例報告数が特に少なく、治療法の確立していない小児の外傷性黄斑円孔網膜剥離の報告
<症例>
13歳男児
サッカーボールによる左眼打撲
診断:左眼)外傷性黄斑円孔網膜剝離 網膜振盪症
両眼)高度近視
経過:円孔の自然閉鎖は見られず受傷後3週間で硝子体手術を施行した。
術中にPVDが生じていることが確認された。
術前の左眼視力: 0.03(矯正不能)
術後の左眼視力:(0.2)
<考案>
・過去の報告では約30~50%の症例の円孔が自然閉鎖した。
小さい円孔、円孔周囲に網膜内嚢胞が無い、後部硝子体剥離が無い症例に多かった。
受傷後1~2週で所見の改善が始まった。
・本症例は強度近視のため硝子体が既に液化していたか、受傷時にPVDが発生した可能性がある。
・外傷性黄斑円孔網膜剥離では受傷後1~2週間で所見の改善がなければ硝子体手術も選択肢になる。 (AM)

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