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その他のジャーナル

2024
66巻

急性黄斑網膜外層症(AMOR)

その他のジャーナル 66巻(10号)2024

COVID-19罹患後にacute macular outer retinopathy (AMOR)を発症した2
眼科 Vol.66 (10) 2024
竹内一彦 他 (日本大学)
・COVID-19罹患後に急性に若年女性に発症する報告がある
・一般的な症状は視力低下、傍中心暗点、光視症
・網膜外層に病変が起こる
・検眼鏡で病巣を検出しにくい
<症例1
28歳女性
主訴:左眼中心視野異常
発熱し近医で COVID-19罹患の診断。その2日後に視野異常を自覚し12日後に眼科受診。
COVID-19ワクチン接種は2回受けていた。
視力:右0.8(1.0)
左0.7(1.0)
(画像供覧)
(経過)・両眼AMORの診断で0.1%ベタメタゾン点眼4回/日開始漸減し3か月施行した。
・5か月後に近赤外線画像の低反射領域軽快
OCTではIZラインの不整が残存した。
自覚症状は消失した。
<症例2
28歳女性
主訴:左眼視野異常
発熱し近医でCOVID-19罹患の診断4日後に楕円形の残像が見えることに気づき7日後に眼科受診した。
COVID-19ワクチン接種は2回受けていた。
視力:右0.7(1.0)
左0.9(1.0)
(経過)無治療で経過観察を行った。
初診から74日後、IZラインの不整は残った。自覚症状は残存した。
・ COVID-19罹患後に傍中心暗点を発症した場合AMORを疑う。診断にはマルチカラー画像,近赤外光画像,OCT,OCTAが有用である。(AM)

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