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その他のジャーナル

2010
64巻

水晶体関連合併症に1ポート硝子体手術を施行した2例

その他のジャーナル 64巻 (3号) 2010

小鹿倉他(東京女子医大)
臨眼 64(3): 335- 9, 2010
・20Gインフュージョンカニューラに25Gトロカールカニューラを挿入したシステム

2010
2010巻

DSAEK術後の角膜上皮のdowngrowth

その他のジャーナル 2010巻 (1号) 2010

A post-DSAEK danger: epithelial downgrowth
Doran M(AAO)
Eye Net 2010(1): 25-6, 2010
・今までの全層角膜移植後の eththelial downgrowthの発症率は1%未満であった。
・増殖した上皮細胞はDonorからのものであるとの報告がある

2010
54巻

中心性網脈絡膜症の視力改善とIS/OS line

その他のジャーナル 54巻 (1号) 2010

restoration of outer segments of foveal photoreceptors after resolution of central serous chorioretinopathy.
Ojima Y et al(京大)
Jpn J Ophthalmol 54(1): 55-60, 2010
・中心性網脈絡膜症CSCが改善した70例74眼のレコードをOCTのIS/OSラインを指標として検討した。
・53眼(71.6%)で、IS/OSラインは網膜剥離の吸収とともに発現し、視力も改善していた。
・残りの21眼(28.4%)ではIS/OSラインはCSCの改善直後には検出されず、視力も0.1~1.5(中間値0.9)であった。
・この21眼中15眼をOCTで経過観察した所、4眼ではIS/OSラインは結局、発現せず、視力も不良であった(3眼で0.15、1眼で0.8)。
・9眼ではIS/OSラインが2か月から16カ月で発現し、視力も改善してきた(0.8~1.5)。

2009
80巻

本邦の視覚障害の現状と将来(総説)

その他のジャーナル 80巻 (8号) 2009

山田昌和(東京医療センター)
日本の眼科 80(8): 1005-9, 2009
・2007年現在、日本には164万人の視覚障害者(良い方の矯正視力が0.5未満)が存在し、内188,000人が失明者(良い方の矯正視力が0.1未満)であると推定された。
・視覚障害の主要原因は、緑内障(24.3%)、糖尿病網膜症(20.6%)、変性近視(12.2%)、加齢黄斑変性(10.9%)、白内障(7.2%)であり、この上位5疾患で、全体の3/4を占めている

2009
53巻

PhNRの発生源

その他のジャーナル 53巻 (6号) 2009

Photopic Negative Response fo full-field and focal macular electroretinograms in patients with optic nerve atrophy.
Tamada K et al(岩手医大)
Jpn J Ophthalmol  53(6): 608  14, 2009
・視神経萎縮患者での、full-fieldと局所ERGでのphotopic negative response (PhNR)の変化を検討した。
・平均年齢55歳の8例10眼。full-fieldも局所ERGも、a波、b波の振幅は変化がなかったが、full-field PhNR振幅は10眼中6眼で優位に低かった。
・正常であった4眼は全例、中心暗点の症例であった。
・局所PhNR振幅は、10眼全例で低下していた。PhNRの発生起源は網膜神経節細胞とその軸索と考えられた

2009
63巻

緑内障性視神経症は構造障害が機能障害に先行するのか

その他のジャーナル 63巻 (3号) 2009

中村誠(神戸大)
臨眼 63(3): 261-6, 2009
・Quigleyらの発表後、視野障害が現れる時には、病理組織学的には既に相当な割合で網膜神経節細胞RGCが障害されていると信じられている。
・静的視野で5dBの感度低下は20%、10dBの低下は40%のRGCが失われているとの報告がある。
・ただ、5dB感度低下は67%の感度低下、10dB感度低下は90%の感度低下である。
・神経線維の喪失に比例して機能障害が進行しており、GONにおける機能と構造の関係は線形対応である

2009
30巻

生体網膜上の錐体比の測定(総説)

その他のジャーナル 30巻 (3号) 2009

山内泰樹(山形大理工): 視覚の科学  30(3): 57  64, 2009
・今まで、網膜上のL、M、S錐体比の推定はPokorny,1991の心理物理実験によるしかなかったが、最近、錐体比率を非侵襲的手段で推定する方法が提案されてきた。
・補償光学(AO:adaptive optics)システム、選択的光腿色手法、網膜電図ERGによる分光視感効率、遺伝子解析による錐体比率測定法などがある。
1)AOシステム:本来は、天体写真の画像を補正する技術で、波面センサーと歪み補正用のnm単位で駆動が可能な可変形ミラーから構成される。
・波面センサー用の使用波長は790nmで、撮影はバンド幅550nmの干渉フィルタを通った光で測定。
・光学的歪みを劇的に小さくすることができる。
2)選択的光腿色法:腿色光で錐体の光吸収量を変化させた直後のフラッシュ光に対する錐体の光吸収量の挙動から錐体を特定させ、各錐体の散布図を作成する。
3)ERGでのflicker photometry法でのL、M錐体の分光視感効率の測定からL/M比を推定する。
・この比率はAOシステムでの測定比率とほぼ一致している

2008
52巻

SSOS、トップレス乳頭、double-ringサイン

その他のジャーナル 52巻 (6号) 2008

Superior segmental optic nerve hypoplasia in youth.
Takagi M et al(新潟大)
Jpn J Ophthalmol 52(6): 468-74, 2008
・Superior segmental optic nerve hypoplasia(SSOH)の7例11眼について検討。
・男性3、女性4、年齢15.1±3.4歳で、全員視力は良好で、マリオット暗点に向かって繋がっていたりいなかったりする下方視野欠損が見られ、それに一致するNFLDも見られた。
・乳頭形状は様々で、7眼にdouble ring sign、3眼にsmall disc、1眼に不完全なtopless discが見られた。
・妊娠中の母親の糖尿病は1例もなかった。
・Topless disc(Hoyt WF):1)網膜動静脈入口部の上方偏位、2)乳頭上方のscleral halo、3)乳頭上方部の蒼白化、4)上方のNFLD、5)胎生期に母親が1型糖尿病を有していた症例に発症する場合が多い(母親のDMコントロールが悪く、早産が多い為)。
・Optic Disk Size and Optic Disk-to-Fovea Distance in Preterm and Full-Term Infants.Don Julian et al (UK) :IOVS 47:4683-6, 2006。
・Optic nerve hypoplasia (ONH) は視神経axon数が減少ており、diskの脱色素と過剰色素のリング(double-ring sign)が特徴であり、23%でみられた。
・これは正常な視神経乳頭発達過程で、乳頭は生下時からほぼ倍の大きさになるが、この発達がdouble-ring signを消失させると考えている。発達が悪いと、これが残存すると考えている

2008
6巻

瀘過手術後のbevacizumabでのneedling

その他のジャーナル 6巻 (4号) 2008

Needle bleb revision with bevacizumab.
Kahook MY(CO USA)
Techniques in Ophthalmol 6(4): 111-3, 2008
・線維柱帯切除術後あるいは濾過deviceを埋め込んだ患者で、術後早期に強い繊維血管性の増殖が発生した場合、瀘過胞の周囲に血管集結が起こり、瀘過胞は消失してしまう。
・これに対しては強いステロイド点眼、切糸、MMCなどによるneedlingを行うが、それでも駄目な場合に一つのオプションとしてbevacizumabでのneedlingを行った
・27G針をつけたツベルクリン注射器に1.0-1.25mg bevacizumab(0.04-0.05ml of 25mg/mL)を取り注入した

2008
53巻

眼圧測定値の検証

その他のジャーナル 53巻 (3号) 2008

Assessment of true intraocular pressure: the gap between theory and practical data.
Chihara E(京都)
Surv Ophthalmol 53(3): 203-18, 2008
眼圧測定値の文献的考察をした力作

2008
20巻

初期視覚メカニズムと瞳孔反応

その他のジャーナル 20巻 (3号) 2008

辻村誠一(鹿児島大工)
Vision(日本視覚学会) 20(3): 145-54, 2008
・等輝度グレーティング(同じ振幅のL錐体グレーティングとM錐体グレーティングを逆位相加算したもの)、輝度グレーティング(L,M錐体グレーティングを同位相、同コントラストで加算したもの)として、刺激光を作成した。
・瞳孔反応は等輝度グレーティングに対する反応の方が大きく、色メカニズムの感度が輝度メカニズムの感度よりも高かった。
・瞳孔反応の潜時は200-300msecであるが、等輝度刺激に対する反応は輝度刺激に対する反応より70-100msec遅れている。処理段階あるいは経路が異なることによる差であろう。
・最近、視物質メラノプシンを含む特別な神経節細胞(mRGC)が発見された。
・このmRGCは単体で光刺激に神経応答をし、その信号は生体リズムを調整していると考えられている視交叉上核や瞳孔反応をつかさどっている視蓋前域などに投影しており、赤色刺激には反応せず、青色刺激に対してのみ反応しているようだ
・メラノプシンmelanopsinについては、日眼112(9):831-6,2008を参照

2007
61巻

甲状腺眼症に対するボツリヌス毒素の効果

その他のジャーナル 61巻 (8号) 2007

甲状腺眼症の上眼瞼後退に対するA型ボツリヌス毒素治療効果と眼窩MRIの筋肥大所見との検討
高本他(オリンピア眼科)
臨眼 61(8): 1509-12, 2007
・上眼瞼後退に対して初回ボツリヌス治療を行った甲状腺眼症23例28眼で検討。
・上眼瞼後退は23眼(82%)で改善

2007
11巻

術後の紫外線照射で屈折度を調整できるIOL

その他のジャーナル 11巻 (5号) 2007

Cataract: Steady preogress on the light-adjustable lens.
Shaw J (Price Jr FW, Olson RJ)
Eye Net 11(5): 31-2, 2007
・light-adjustable IOL (LAL:Calhoun VIsion):手術後の残存屈折異常を調整する。
・シリコンIOLではIOL中に分子レベルでスペースが残っており、このスペースを光感受性のあるfree-floating macromoleculesで埋めたものである。
・紫外線に近い365nmの波長の光をmacromoleculesに照射すると、IOLの形を変え、屈折度も変わる
・紫外線発光装置は Carl Zeiss Meditecが開発しているが、IOL上に正確にパターンを照射し、球面屈折、乱視度、高次収差、多焦点、2重焦点性などを修正できる。
・IOLの中心ずれによる屈折変化なども修正できる。
・最終調整後に光を照射し、固定させる

2007
51巻

レーザー虹彩切開時の角膜冷却の効果

その他のジャーナル 51巻 (5号) 2007

Cooling prevents induction of corneal damage by argon laser peripheral iridotomy.
Kataoka T et al(愛知医大)
Jpn J Ophthalmol 51(5): 317-24, 2007
・アルゴンレーザー虹彩切開時に前眼部を冷却すると角膜合併症が減るかどうかを検討。
・氷で冷やした水を角膜と虹彩切開用CLとの間に流した。
・有色家兎で、通常のCL使用してLIを行った場合、前房内温度は 44.5度まで上昇したが、冷却システムを使用すると 11.1-16.1度であり、角膜障害(混濁、厚みの増加)は少なかった。
・直径20mmの eye cup(Carl Zeiss)を使用

2007
61巻

網膜色素変性症に対するウノプロストンの効果

その他のジャーナル 61巻 (4号) 2007

宮村紀毅ほか(長崎)
臨眼 61(4): 541-5, 2007
・RP20例37眼(M:10名、F:10名、年齢58.4±14.8)に1日1回のウノプロストン点眼を2年間行い、ゴールドマン視野4/Vイソプター面積で評価した。
・RP23例46眼(M:10名、F:13名、年齢54.3±14.6)をコントロールとした。
・コントロール群では有意な視野面積の減少があったが、投与群では面積減少はなかった。
・中心視野残存群では有意差はなかったが、周辺視野残存群では有意であった。
・ウノプロストンは網脈絡膜の血行改善作用があり、視細胞、神経網膜を保護した?あるいはウノプロストンが光毒性からの細胞保護作用を発現させたか?

2007
51巻

糖尿病黄斑症に対する硝子体手術時のケナコルト硝子体注入の効果

その他のジャーナル 51巻 (4号) 2007

Recurrence of diabetic macular edema after intrevitreous injection of triamcinolone following vitrectomy.
Shimonagano Y et al(鹿児島大)
Jpn J Ophthalmol 51(4): 278-84, 2007
・DMEに対する硝子体手術(PPV)終了時のトリアムシノロン(TA)注入の効果を検討した。
・PPV+TA群を28眼、PPV単独群29眼をコントロールとし、12ヵ月後まで最良視力(VA)とOCTでの中心窩厚みを測定した。
・PPV+TA群ではVAは1ヶ月まで改善したが、3ヵ月後には悪化。中心窩厚も3ヶ月までは改善したが、6ヵ月後には改善はみられなかった。
・コントロール群ではVAも中心窩厚も改善し続けた。VAはPPV+TA群でコントロール群よりも1ヶ月目(p=0.007)、3ヶ月目(p=0.015)で有意に良かった。中心窩厚は1ヶ月目ではPPV+TA群で有意に薄かった(p=0.0004)。
・これらの差はその後、徐々に有意でなくなり、中心窩厚は12ヶ月目ではPPV+TA群でコントロールよりも有意に悪くなっていた(p=0.0002)。
・術前→12ヵ月後、VA logMAR(小数点):PPV+TA群では0.69(0.20)→0.67(0.21)、PPV群では0.75(0.18)→0.62(0.24)、網膜厚:PPV+TA群では437.7→389.4、PPV群では499.5→250.0μ

2007
1巻

CRVOにトリアムシノロン硝子体注入後に発生した黄斑円孔

その他のジャーナル 1巻 (2号) 2007

Full-thickness macular hole following intravitreal injection of triamcinolone acetonide in central retinal vein occlusion.
Glacet-Bernard A et al(France)
Retinal Cases & Brief Reports 1(2): 62-4, 2007
・61歳の非虚血型CRVOで、視力は20/200。
・中心窩厚みは740μ。経過観察中に視力が5/200に低下し、中心窩厚みは1000μに増加。
・虚血部が現れ、Bスキャンでは後部硝子体剥離は発生していなかった。
・4mgのトリアムシノロンを硝子体内注射。10日後中心窩厚みは538μに減少したが、視力は改善せず(5/200)。
・2ヵ月後、黄斑円孔発生し、後部硝子体剥離も存在。
・視力は不良であり、本人は円孔の発生時期を自覚していなかった。9ヵ月後も同様の変化であった

2006
6巻

経硝子体術眼における調節眼内レンズ

その他のジャーナル 6巻 (12号) 2006

Study: vitreous may contribute to IOL accommodation.
Schultz J, Hancox J(UK)
Ocular Sur News Japan Ed 6(12): 22-3, 2006
・1CU眼内レンズを片眼に挿入した20例と、両眼に挿入した10例で検討した。
・4%ピロカルピン点眼で刺激した後で、経硝子体術眼ではIOLの前方移動は80μであったが、非硝子体術眼では268μであり、経硝子体術眼で有意に少なかった。

2006
6巻

ブロムフェナクは速やかに前房水内に移行し、効果は12時間持続する

その他のジャーナル 6巻 (11号) 2006

Ocular Surg News Japan Ed 6(11): 3, 2006
・通常のNSAIDS(ジクロフェナクなど)は1日3-4回の点眼だが、ブロムフェナク(ブロナック点眼)は1日2回の点眼で十分である。
・前房水中のブロムフェナク濃度は点眼後12時間、術後炎症に主に係る酵素である COX-2の50%阻止濃度の数倍以上の濃度が維持される。

2006
23巻

白内障超音波乳化吸引術中の前房内圧変化

その他のジャーナル 23巻 (9号) 2006

大沼他(獨協医大)
あたらしい眼科 23(9): 1225-7, 2006
・超音波乳化吸引術中の前房内圧を超小型圧センサーを使用して3例で測定した。
・眼圧上昇はハイドロダイセクション、PEA、I/A時に見られた。
・PEA時平均前房内圧はボトル高60cmでは42.46mmHg、100cmでは72.39mmHg。
・I/A時では、ボトル高60cmでは49.70mmHg、100cmでは77.56mmHg。

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