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Retina

2016
36巻

中心性漿液性網脈絡膜症と網膜内微小高反射巣

Retina 36巻(7号)2016

Baseline spectral domain optical coherence tomographic hyperreflective foci as a predictor of visual outcome and recurrence for central serous chorioretinopathy.
Lee H et al(Korea)
Retina 36(7): 1372-1380, 2016
・62眼の中心性漿液性網脈絡膜症CSCについて、SD-OCTでみられた網膜内微小高反射巣(HF)と、最終視力や光凝固後の再発との関連について検討した。
・黄斑部と漏出点のHFの数を網膜内層、外層、網膜下、RPE下について調査した。
・最終視力は61/62例で20/22以上が得られた。
・網膜下液が吸収されるまでの期間は、黄斑部と漏出点のHFの総数と正の相関があった(それぞれ p=0.047、p=0.004)。
・最高視力が得られるまでの期間は初診時の最高のlogMARと、黄斑部のHF総数と相関していた(それぞれ p<0.001、p=0.02)。
・再発は不規則なRPEと、漏出点の網膜内HF数に相関していた(それぞれ p=0.02、p=0.01)。
・初診時のHF数は、解剖学的あるいは機能的な回復や、再発の予測因子になりうる。
・HFの本体は不明だが、HFはlipoproteinや、視細胞を貪食した活動性のmicroglia、あるいは、網膜内に遊走したRPEでろうと考えられる(図)。(TY)

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