AFLIBERCEPT FOR THE TREATMENT OF RETINAL PIGMENT EPITHELIAL DETACHMENTS
LINGMIN HE, et al. (California, U.S.)
RETINA 36(3):492-498, 2016
目的:ranibizumabやbevacizumab治療にも関わらず、滲出性加齢黄斑変性症からの二次的なしつこい網膜色素上皮剝離がある症例の視力、網膜厚、PEDの高さを検討した。
対象と方法:ranibizumabあるいはbevacizumabからaflibercept硝子体内注射に変更した網膜色素上皮剝離がある37人40眼(平均年齢82.5 ± 7.1歳)。
Afliberceptに変更前、平均22.0 ± 13.2ヶ月の間に15.0 ± 9.2回の硝子体注射を受けていた。(平均6週間毎)ranibizumab 31眼、bevacizumab 9眼。
5眼が3年以上硝子体注射の治療を受けていた。2人が隔月、1人が3ヶ月毎、他はPRNで年に3回以上注射していた。
結果:平均4.7 ± 1.6ヶ月で3回のaflibercept硝子体内注射を受けた。(平均6週間毎)
1年間で平均7.90の±2.26回注射した。
視力 aflibercept硝子体内注射前20/61± 3.99 lines 3回注射後20/67 ± 2.43 lines 1年後 20/82± 3.48 linesと低下した(P = 0.03)。
中心窩厚 aflibercept硝子体内注射前 253.2±58.0μm、3回注射後244.1 ± 61.0μm、 1年後232.7. ± 43.5 μm(P = 0.01)と減少した。
PEDの横幅 aflibercept硝子体内注射前 2279.5±907.7μm 3回注射後2377.3 ±1100.7 μmと増加し、1年後2209.6 ± 1088.2 μmと減少した。
PEDの高さ aflibercept硝子体内注射前 208.1±123.8μm、3ヶ月後176.5 ±128.7μm、1年後164.8 ± 96.6μmと減少した。
PEDの見かけはほとんど変化がなかったが、PEDが悪化した人より改善した人の方が多かった。
1年後、PEDの高さが改善した29例と悪化した11例の視力に差はなかった。
結論:ranibizumabあるいはbevacizumabからafliberceptに変更する事により1年後のPEDは縮小した。視力は悪化傾向だった。しかしこれは、黄斑変性の自然経過でもある。(CH)