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Retina

2017
37巻

黄斑牽引症候群への硝子体内ガス注入治療の成績

Retina 37巻(10号)2017

Pneumatic vitreolysis for relief of vitreomacular traction.
Chan CK et al(CA USA)
Retina 37(10): 1820-1831, 2017
・症状のある硝子体黄斑牽引症(VMT)でStage2の黄斑円孔(MH)があるものないものを合わせて、49例50眼についてC3F8ガスを硝子体内へ注入した効果をみた。
・方法は0.1-0.2mLの前房水をツベルクリンシリンジで抜き、最低0.2mL、通常は0.3mLのC3F8を注入し、ガスが消失するまで側臥位かうつ伏せ姿勢を取った。
・PVD発生は1回の注入で、中間値3か月で43眼(86.0%)に発生した。
・VMTのみの35眼中28眼(80.0%)と小さなStage2のMHを持った15眼全眼(100%)でPVDが発生し、MHの15眼中10眼(66.7%)でMHは閉鎖した。
・PVDの発生率はDMの存在(25%)、厚い黄斑前膜の存在(50%)で低下した。
・VMTのみの症例の内、1例はMHを形成し、1例は網膜剥離を発症し、硝子体手術を行った。
・硝子体手術をしにくい症例にはガス注入は有効である。(TY)

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