PEDIATRIC RETINAL DETACHMENT IN AN ASIAN POPULATION WITH HIGH PREVALENCE OF MYOPIA
Clinical Characteristics, Surgical Outcomes, and Prognostic Factors
ANDREW S. H. TSAI, et al. (Singapore)
RETINA 39(9):1751-1760, 2019
目的:近視の発生率が高いアジア人の集団における小児の裂孔原性網膜剥離(RD)の臨床的特徴、術後結果、予後因子、および合併症について検討した。
方法:20年(1994-2014)の間、RDのため手術を受けた18歳以下の小児患者152人171眼。
結果:平均追跡期間は37.8ヶ月(範囲1〜123ヶ月)、患者の多くは男性だった(75.7%)。平均年齢14.2歳(範囲3.1〜18.7歳)、平均SE -6.75±5.63 D。少なくとも6か月経過観察ができたのは158眼。
最終視力は74眼(46.8%)が20/40以上だった。 122眼(81.6%)は20/200以上だった。105眼(66.5%)は術前視力からの改善があった。
小児RDの最も一般的な危険因子は近視であり、73眼(40.9%)に存在していた。続いて、25眼(14.6%)に外傷、20眼(11.7%)に内眼手術既往があった。症状の発現から発症までの平均期間は43±96.6日。
1回目の手術では大部分は強膜内陥術(SB)で治療され(124眼、72.5%)、 32眼(18.7%)はSB + 硝子体術(PPV)だった。最初の手術では、2眼に空気、24眼にガス、18眼にシリコーンオイルが注入された。13眼は平均5.3±2.6か月でシリコーンオイルを除去した。1回の手術後の解剖学的成功は96眼(60.7%)だった。全体で137眼(86.7%)の眼が解剖学的に成功し、平均手術回数1.22±0.53回だった。
18眼で復位が得られず、大半(88.9%)はPVRによるものだった。これらの平均手術回数2.06±1.47回。
術中、術後合併症はほとんどなく、10眼(6%)で一時的な眼圧上昇、10眼(6%)で術後緑内障、8眼(5%)で白内障を認めた。
9人18眼は、両側RRDだった。 4人は発症時に近視があり(平均SE-5D)、1人はアトピーがあった。
RDでは、中程度の近視(-2D)の患者と比較して、高度近視(-6D)患者の剖学的成功率は低かった(P = 0.03)。年齢の高さおよび増殖性硝子体網膜症ではない事は、復位および視力改善と関連していた。PPVは、解剖学的成功のオッズの減少と関連していた。より長い期間の症状、白内障、およびより大きなRD範囲は、より悪い視力結果と関連していた。
結論:近視が最も一般的な危険因子だった。高度近視と中等度近視との手術結果には明確な違いがあった。大部分の症例で良好な手術結果を達成できる。発症時の年齢の高さとPVRの欠如は予後良好な要因だった。(CH)