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Retina

2023
43巻

母親の喫煙と網膜芽細胞腫の発症率

Retina 43巻(3号)2023

Biomarkers of maternal smoking and the risk of retinoblastoma in offspring.
He Di et al(CA USA)
Retina 43(3): 481-489, 2023
・母親の喫煙と網膜芽細胞腫(RB)のリスクを検討した以前の研究では、喫煙が自己申告であったこともあり、結論が出ていなかった。
・今回の研究では喫煙の生物指標化合物biomarkerを用いて検討した。
・1983年から2011年に生れた498名のRBを選び、895名のコントロール群と比較した。
・母親の妊娠に関連した喫煙は3つの基準で求めた。
・喫煙の自己申告と新生児の血中のcotinineとhydroxycotinine量を測定した。
・これらの基準での母親の妊娠後期と分娩後早期の喫煙は、RBの発生と関連していた(OR=1.44 95%CI= 1.00-2.09)。
・喫煙を確定するcotinineあるいはhydroxycotinineだけでの母親の喫煙と単眼性のRBは関連していた(OR=1.66 95%CI= 1.08-2.57)。
・ニコチンの代謝産物は容易に胎盤を通過し、突然変異やDNA鎖を切断するし、母乳にも含まれている。
・喫煙はfree radical産物を増やし、RBの発症に関与する可能性がある。(TY)

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