VITRECTOMY FOR MYOPIC FOVEOSCHISIS WITH INTERNAL UMITING MEMBRANE PEEUNG AND NO GAS TAMPONADE
ATSURO UCHIDA, et al. (慶応大学)
RETINA 34(3): 455-460,2014
・近視性中心窩分離症に対するガスタンポナーデなしの内境界膜剝離を行った硝子体手術結果を評価する。
・9人10眼(男性2人、女性7人)平均年齢60.4±10.4歳、平均経過観察期間23.0±9.84ヶ月、平均屈折値 -15.64D(-4〜-34D)、平均眼軸長30.76±2.4mm( 28.38〜35.90mm )、有水晶体眼9眼
RSタイプ 4例、 FD(網膜中心窩剝離を伴う)タイプ 6例
・術後8.2±5.3ヶ月で8例改善した。その内4例は完全に治った。視力は、改善5例、不変3例、悪化2例。
改善しなかった2例はRSタイプで、術後10〜11ヶ月後にMHになった。
追加手術で残存ILMが見つかった。
・残存ILMが網膜分離の減少を中断させたかもしれない。残存ILMは術後の収縮の有無にかかわらず、合併症の要因になると考えられた。
OCTで残存ILMないか、しっかり確認する事が大切。
・近視性中心窩分離症に対するガスタンポナーデなしの内境界膜剝離を行った硝子体手術は効果的な方法であることを示唆する。(CH)
Intrasurgical dynamics of macular hole surgery. An assessment of suggery-induced ultrastructural alterations with intraoperative optical coherence tomography.
Ehlers JP et al(OH USA)
Retina 34(2): 213-221, 2014
・21例の黄斑円孔硝子体手術中にOCT検査を行い、MH容積、最少径、基底面積、円孔高さなどを測定した。
・ILM剥離を行うと、MH容積増加(0.14±0.116→0.160±0.129mm3 p=0.026)、基底面積増加(0.576±0.462→0.780±0.596mm2 p=0.002)、基底直径増加(1007±427→1261±476mm p=0.0003)、頂点面積は減少(0.391±0.360→0.202±0.178mm2 p=0.017)、IS/OS-RPE高さ増加(39.4±7.5→49.5±11.2μm p=0.0002)。
・ILM剥離方法や術者の経験年数などはこれらに無関係であった。(TY)
Intravitreal gas injection without vitrectomy for macular detchment asociated with an optic disk pit.
Akiyama H et al(群大)
Retina 34(2): 222-227, 2014
・8例の連続した視神経乳頭ピットに伴った網膜剥離症例(平均35歳 15-74歳)に対し、100%SF6ガスを0.3ml注入。
・前房穿刺は行わず、処置後5日間うつ伏せ姿勢をとった。
・8例中4例は完全に網膜剥離は消失した(ガス注入回数は平均1.8回(1-2回)。復位の得られなかった4例には硝子体手術を行い、全例復位と視力改善が得られた。(TY)
Possible role for fundus autofluorescence as a predictive factor for visual acuity recovery after epiretinal membrane surgery.
Brito PN et al(Portugal)
Retina 34(2): 273-280, 2014
・黄斑前膜に対する硝子体手術を行った26名について検討した。
・術前の検査項目は中心窩自発蛍光fovAF、IS/OSラインの完全性、外境界膜の完全性、中心窩厚、中心窩形態である。
・IS/OSラインが平坦であった全例で中心窩自発蛍光は正常であったが、IS/OS断裂例では中心窩低自発蛍光のあるもの、正常なものがあったが、正常なものでは経過観察中にIS/OSが正常化した。
・最終的な視力と相関があったのは、術前の視力(p=0.047)と中心窩自発蛍光の障害程度であった(p=0.023)。
・中心窩自発蛍光は機能的なRPE-視細胞複合体の機能を表していると考えた。(TY)
Impact of reticular pseudodrusen on macular function.
Querques G et al(Italy)
Retina 34(2): 321-329, 2014
・18例18眼のReticular pseudodrusenで中等度以上のドルーゼンのない(Group1 77.3±6.8歳)と、年齢をマッチさせた18例18眼の典型的なドルーゼン例(Group2 75.0±9.9歳)で、microperimetryを用いた黄斑機能測定を行い、検討した。
・視力はG1は0.14±0.09(小数点0.72)と0.13±0.09logMAR(小数点0.74)である。
・Microperimetry感度は、7×7分の49点の平均は5.9±1.7dB:8.8±2.4dB(p<0.001)、中心窩感度3×3分9点では、6.9±1.7:8.9±2.6(p=0.01)、7×7から3×3を抜いた40点の傍中心窩感度は5.7±1.8:8.7±2.3(p<0.001)であった。
・Group1では、傍中心窩感度が特に低下していたことが分かった(8.7:8.9 p=0.04)。(TY)
Incidence of persumed endophthalmitis after intravitreal injection performed in the operating room. A retrospective multicenter study.
Casparis H et al(Switzerland)
Retina 34(1): 12-17, 2014
・抗VEGF薬を手術室で硝子体内注入(IVI)した後の眼内炎の頻度を調査した。
・IVI後の眼内炎頻度は0%~0.0649%との報告がある。
・2004~2012年に行われた2つの眼病院でIVIされた患者のうち、その後に硝子体内への抗生剤注入で眼内炎治療が行われた症例を抽出した。
・IVIは全てSwiss Class1の手術室で行われている。
・全例でIVI前の抗生剤点眼は使用しておらず、IVI後の抗生剤点眼は1つの病院だけで行われていた。
・全部で40,011回のIVI(ranibizumab:36,398、bevacizumab:3,518、aflibercept:89眼)であり、そのうち3症例(0.075% 95%CI=0.0026-0.0220%)で眼内炎が発症(13,339回のIVIに1例)。
・3例ともranibizumab注射後であり、全例で前房ならびに硝子体から菌は検出されなかった。
・このうち2/3症例では術後に抗生剤点眼薬を使用していた。
・手術室でのIVI後の眼内炎のリスクは非常に低かった(TY)
Endophthalmitis associated with intravitreal injections. Office-based setting and operating room setting.
Tabandeh H et al(FL USA)
Retina 34(1): 18-23, 2014
・外来での硝子体内注射(IVI)と手術室でのIVIとで眼内炎の比率が違うかどうかを検討した。
・2009/1~2011/12に2名の眼科医が行ったIVIの11,710眼で、外来で行ったA群8,647眼(ranibizumab:2041、bevacizumab:6169、TA:437)と手術室で行ったB群3,063眼(ranibizumab:683、bevacizumab:2364、TA:16)とを比較。
・眼内炎の発症は5/11710眼(0.043%)で、3眼はA群、2眼がB群であった(p=0.61)。
・両場所での差は、外来ではマスクなし、手袋なし、ドレープなし、手技中の会話制限なし、処置前の抗生剤点眼なしであったが、手術室の場合はすべて[あり]としていた。(TY)
Outer retinal tubulation in degenerative retinal disorders.
Goldberg NR et al(NY USA)
Retina 33(9): 1871-1876, 2013
・15例29眼の様々な網膜ジストロフィ、炎症性黄斑症で網膜外層の多様な小管 Outer retinal tubulation(ORT)の形態やその変化について検討した。
・ORTは円形あるいは楕円形構造で高反射の境界をもっている。
・症例は6眼のpattern dystrophy、5眼のAZOOR、4眼の網膜色素変性症、4眼のStargardt病、2眼のGyrate atrophy、2眼のChoroideremiaや、様々な網膜変性である。
・このORTは網膜外層の正常部と萎縮部の境界の視細胞の陥凹から進展する様である。
・経過観察中、ORTの数や分布はほぼ変わらないが、萎縮範囲が広がると、ORTの数が増えていく。
・網膜色素変性症、Stargardt病あるいはpattern dystrophyでは、ORTが見られるのは10%以下である。(TY)
Novel surgical technique for closure of large full-thickness macular holes.
Wong R(UK)
Retina 33(9): 1977-1979, 2013
・大きな黄斑円孔を閉鎖する為に、元来、網膜が持つ弾性を利用して閉鎖に持って行く方法 Retina Expansion Technique for Macular Hole Apposition を報告する。
・BBGを用いてILM剥離を行った後、41G網膜下カニューラを生食をいれたSO注入器に接続する。
・41G針を網膜下腔に入れ、網膜剥離を作成し、この方法を円孔の全周に行って、円孔周囲の網膜剥離を完成させる。
・それから液空気置換を行って黄斑剥離を大きくし、網膜を更に進展させ、再度、液置換を行う。
・田野式シリコンscraperで黄斑円孔縁を放線状に掻把すると、黄斑円孔はこの時点で小さくなる。
・それから再度、液空気置換を行い、perfluoropropaneを注入。
・術後は1週間、朝と夕方の3時間のうつ伏せを行った。
・3名の患者におこなった。開口径は724、736、690μmで、円孔底径は1247、900、1420μmであったが、全例、この方法で円孔は閉鎖した。(TY)
Treatment of choroidal neovascularization due to angioid streaks. A comprehensive review.
Gliem M et al(Germany)
Retina 33(7): 1300-1314, 2013
・網膜色素線条による脈絡膜新生血管CNV治療について、54文献をレビューした。
・結果は最高矯正視力BCVAで比較した。
・抗VEGF薬使用例は、全例でBCVAは改善あるいは進行停止であった。
・PDT治療は病勢の進行を遅らせ、BCVAは進行停止か低下であった。
・両治療群とも160例以上が集められており、抗VEGF薬群はPDT群より、BCVA改善が約6ライン良かった(0.59 logMAR: 95%CI=0.38-0.8 p<0.0001)。
・光凝固治療もPDTに匹敵する結果が得られたが、適応が中心窩外病変に限局されること、再発が多いこと、凝固後の絶対暗点が発生した。
・抗VEGF薬単独治療が現時点では一番効果があり、併用療法の必要はないだろう(TY)
Spectral domain optical coherence tomography analysis of macular changes in tilted disk syndrome.
Cohen SY et al(France)
Retina 33(7): 1338-1345, 2013
・50名の片眼あるいは両眼の傾斜乳頭症候群(男11例、女39例、41-96歳)の92眼について検討した。
・黄斑部の先天異常あるいは合併症が71眼(77.1%)で見つかった。
・RPE変化が34眼(36.9%)、脈絡膜新生血管が24眼(26%)、黄斑部漿液性剥離が16眼(17.3%)、黄斑上膜が9眼(9.7%)、近視性網膜分離が5眼(5.4%)、黄斑偽円孔が3眼(3.2%)であった。
・また、中心窩の消失が5眼(5.4%)でみられた。(TY)
Alterations of Posterior Precortical Vitreous Pockets with Positional Changes
Itakura H, Kishi S
RETINA 33 (7):1417–1420, 2013
・20名40眼の健常ボランティアにSD-OCTを施行、14名にPPVPがみられた
・OCT垂直断でみると、被検者が座った姿勢では28眼すべてにおいてポケットの上端は下端よりも大きかった
・中心窩からPPVP前端までの距離は、座位にて右477.6±40.7μm、左497.1±31.8μm、仰臥位では右665.6±51.6μm、左750.5±48.2μmで有意差がみられた(p<0.005)
【結論】PPVPは座位では上方に広がる。仰臥位では前端が前方に移動する。(MK)
Outcomes of repeated pars plana vitrectomy for persistent macular holes.
Moisseiev E et al(Israel)
Retina 33(6): 1137-1143, 2013
・29例の複数回の硝子体手術(ILM剥離)を行った黄斑円孔手術について検討した。
・再手術で閉鎖した例は68.9%であり、最終視力は再手術前の視力よりも良好であり(p<0.001)、62%の患者では2ライン以上の視力改善が得られた。
・再手術で円孔閉鎖が得られた患者の視力(logMAR=0.68±0.37)の方が、得られなかった患者(logMAR=1.17±0.25)よりも視力は良好であった(p=0.002)。
・再手術前の期間が短いほど(p=0.029)、最初の円孔径が小さいほど(p=0.005)、視力予後は良好であった。(TY)
Association between fundus autofluoerscence and visual outcome in surgically closed macular holes.
Lee YS et al(Korea)
Retina 33(6): 1144-1150, 2013
・手術により黄斑円孔が閉鎖した26眼の術後1、6ヶ月目の中心窩自発蛍光FAFの所見により、正常FAF群(NAF)9眼と過剰FAF群(IAF)17眼に分けた。
・術前視力はこの2群間に差はなかったが、1ヶ月目の術後視力はNAF群でIAF群よりも良く(logMAR 0.59±0.34:0.91±0.36 p=0.044)、6ヶ月目でもまだその傾向があった(0.37±0.38:0.69±0.53 p=0.126)。
・1ヶ月目の視細胞外境界膜の回復はNAFでは8眼(89%)、IAFでは4眼(24%)で有意差があり(p=0.001)、6ヶ月目でもNAFは9眼(100%)、IAFでは11眼(65%)と有意差があった(p=0.042)。
・過蛍光のあるものでは網膜組織の完全な修復がなされていないことが分かった。(TY)
Healing of conjunctival wounds after 23-gauge sutureless vitrectomy.
Cho HY et al(Korea)
Retina 33(6): 1166-1171, 2013
・34例34眼の23G無縫合硝子体手術後の102個の結膜創の治癒過程を検討した。
・フルオレセイン染色で結膜を染色し術後1,4,8,15日の状態を調べた。
・術4日目では75個の創(73.5%)、8日目では14個(13.7%)は治癒していなかったが、15日目には全創が治癒していた。
・各眼において3つの全ての創でみると、術4日目では32眼(94.1%)、8日目では11眼(32.4%)で治癒していなかった。
・この事から、手術後15日目までは術後のcontaminationに注意すべきだ。(TY)
Modified vitreous surgery for symptomatic lamellar macular hole with epiretinal membrane containing macular pigment.
Shiraga F et al(香川大)
Retina 33(6): 1263-1269, 2013
・層状黄斑円孔LMHはGass分類StageⅠのCMEの強くなった状態であるが、黄斑偽円孔PMHは網膜前膜(ERM)の求心性収縮によるものであり、OCTで容易に鑑別されるが、MichalewskiらはMPHがLMHに進展しうること、ERMの進展がMPHやLMHのいずれの要因にもなりうることを示した。
・通常、特発性LMHの予後はよいが、時に手術治療が必要になる場合もある。
・LMHの手術時にはERM剥離を行うが、黄斑色素を含んだERMがよくみられ、ERMはLMHの内側から発生してきたかのように見える症例もある。
・このことから、ERMは黄斑色素を含んでいるだけでなく、網膜組織の一部を含んでいる可能性もあり、Margherioらが述べたように、網膜前膜を中心窩に向って剥離すると黄斑円孔を発生する可能性が高い。
・26例26眼の連続するLMHとERMを伴った患者を対象にして調査した。
・術前にSD-OCTを用いて、LMHの定義通り、中心窩の網膜内層が外層から離れているかどうかを確認した。
・20/26眼では術中にERMが黄斑色素を含んでいることが分かり、その場合、新しい手術方法を用いた。
・術前にもOCTでERMが厚い場合はMPを含んでいることが推測できた。
・新しい術式は、必要な場合はKenacort-Aを用いて後部硝子体膜を剥離後、MPを含んだERMを剥離するが、LMHの辺縁までとし、辺縁のERMは残したままとし、backflush針でそれを反転してLMH上にかぶせる。
・その後、BBGを利用したILM剥離をその周囲に行うが、LMH上に被せたERMには触れないようにする。
・空気置換をし、24~48時間のうつ伏せを行った。結果は15/20眼で黄斑形状が正常に回復し、3/20眼では不整に回復、2/20眼では層欠損が残った。
・翻転した組織にはMPの他にグリア組織も含まれており、形状回復に寄与しただろう。(TY)
The effects of aflibercept on the viability and metabolism of ocular cells in vitro
David A. Ammar et al (University of Colorado School of Medicine, Aurora, Colorado)
RETINA 33(5): 1056-1061, 2013
抗VEGFアフリベルセプトの繊維柱帯、強膜線維芽細胞、色素上皮細胞線への効果を検討。
アフリベルセプトを様々な濃度で細胞と共に24時間インキュベートし、細胞の代謝(MTTアッセイ)と生存能力(カルセイン色素の取り込み)で測定した結果、硝子体注射後に起こりうる濃度(最高1㎎/㎖)では、ラニビズマブと共に無害であると証明された。アフリベルセプト1㎎/㎖で、hTMC(線維柱帯細胞)、hFibro(強膜線維芽細胞)、ARPE-19(網膜色素上皮細胞線)の代謝活性は各84.3±10.2%、102.7±4.3%、104.6±12.6%、細胞生存能力は各100.1±1.7%、102.4±2.4%、99.3±3.9%であった。ベバシズマブでは、色素上皮、脈絡膜内皮細胞、繊維芽細胞、線維柱帯細胞には悪影響を及ぼす結果が出ているが、アフリベルセプトとラニビズマブは問題無く安全に使用できると思われる。(YM)
Myocardial infarction after intravitreal vascular endothelial growth factor inhibitors. A whole population study.
Kemp A et al(Australia)
Retina 33(5): 920-927, 2013
・Bebacizumabあるいはranibizumab注射12ヶ月以内の塞栓症と消化管出血について、PDT治療群、正常群と比較した。
・Western Australian Eye Clinicで2002-2008年のカルテから、抗VEGF剤治療を行った1267名、PDT治療を行った399名、年齢50歳以上の正常者1763名について検討した。
・対象者については治療前の1995-2009のカルテを調べ、心筋梗塞、消化管出血の既往について調査した。
・12ヶ月以内の心筋梗塞発症は抗VEGF者では1.9%で、PDT者0.8%、正常者0.7%より多かったが、Bebacizumabとranibizumab間には差はなかった。
・補正した心筋梗塞発症率は2.5倍と高かった。
・PDT者(Hazard Ratio=2.32 95%CI=0.7-7.7 p=0.17)、正常者(HR=2.29 95%CI=1.2-4.5 p=0.02)。
・ただ、注射回数が増えても心筋梗塞発症率は増えなかった(HR=0.9 95%CI=0.5-1.5)。(TY)
Incidence of acute endophthalmitis after intravitreal bevacizumab injection in a single clinical center.
Falavarjani KG et al(Iran)
Retina 33(5): 971-974, 2013
・Iranの単一医療機関で2007/3-2011/10迄の間に、beavcizumab硝子体内注射IVBを受けた後で感染性眼内炎を発症した率、注射後に抗生剤点眼を受けた眼(68%)と受けなかった眼(32%)との比率も調べた。
・Bevacizumabは注射時にバイアルからインスリン注射器に吸い取った。
・眼内炎の発症は5例6眼(6/5901=0.10%)であり、6眼中1眼で菌が同定された(Streptococcus)。
・全例が注射後に抗生剤点眼を受けていたが、抗生剤点眼の有無には有意差はなかった(p=0.18)。(TY)
Povidone-iodine conatact time and lid speculum use during intravitreal injection.
Friedman DA et al(AL USA)
Retina 33(5): 975-981, 2013
・131眼の硝子体内注射例について、5%povidone-iodine(PI)の作用時間と菌のコロニー形成の減少との関連を検討した。
・綿棒での結膜採取サンプルは、1)開始前、2)開瞼器使用後、3)5%PI処置後とし、PI処置後の時間を3群に分けた。
・5%PI処置後、15秒後では結膜細菌コロニー減少には有意差はなかったが(69%→65% p=0.08)、30秒後には42%(p=0.0003)と有意に減少し、60秒後も30%と有意に減少していた。
・30秒間、PIを作用させれば減菌には十分な時間であろう(TY)