Visual outcome after intravitreal bevacizumab depends on the optical coherence tomographic patterns of patients with diffuse diabetic macular edema.
Shimura M et al(NTT東北)
Retina 33(4): 740-747, 2013
・OCT-143眼の糖尿病性の瀰漫性黄斑浮腫について、硝子体内bevacizumab注入(IVB 1.25mg/ 0.05mL)の効果をそのOCT上での黄斑浮腫のタイプごとに調べた。
・スポンジ様瀰漫性網膜肥厚(SDRT n=50)、嚢胞様黄斑浮腫(CME n=38)、漿液性網膜剥離(SRD n=25)、全種混合型(FULL n=30)である。
・IVB後、2週間間隔で12週まで経過を追った。
・全例で中心窩厚は減少したが、減少率はSDRT群で29.6±15.6%、CME群で27.1±20.5%であり、これらはSRD群16.4±17.7%より有意に大きかった(p<0.001)。
・同様にlogMARでも、SDRT群(-0.21±0.16)、CME群(-0.17±0.24)はSRD群(-0.12±0.15)、FULL群(-0.11±0.13)よりも有意に大きかった(p=0.047)。
・IVBの効果はOCTパターン上で、SDRT≧CME≫SRDであり、VEGFは殊に糖尿病罹患年数の少ないSDRT、CMEの発症に大きく関与していることが分かった
Engorgement of virtex vein and polypoidal choroidal vasculopathy.
Chung SE et al(Korea)
Retina 33(4): 834-840, 2013
・Polypoidal choroidal vasculopathy(PCV)の発生と脈絡膜渦静脈の怒張との関連を、63眼のPCV、27眼の健全なPCVの他眼、30眼の年齢を合致させた健常者において調べた。
・PCVの33眼(52.4%)で渦静脈の怒張があったが、健常者では7/30眼(30.4%)で有意差があった(p=0.016)。
・PCVの他眼では、11/27眼(40.7)であり、健常者との有意差はなかった(p=0.706)。
・全群で渦静脈の怒張は多くは下耳側にみられた。
・脈絡膜厚は怒張のみられたPCVでは338.1±131.3μm、怒張のないPCVでは275.1±107.7μmであり、脈絡膜厚が10μm増加につき、怒張のみられるORは1.05(p=0.042)となった。
・渦静脈怒張は脈絡膜透過性亢進と相関があった(p=0.009)。これらのことはPCV発症の要因になっているだろう。
Systemic risk factors associated with polypoidal choroidal vasculopathy and neovascular age-related macular degeneration.
Sakurada Y et al(山梨大)
Retina 33(4): 841-845, 2013
・235例の新生血管AMD(nAMD)と468例のPCVで全身状態を調べた。
・nAMDとPCVにおける全身疾患の頻度は糖尿病は22.6%:12.2%(OR=2.29 95%CI=1.50~3.52 p<0.001)、末期腎疾患は2.6%:0.2%(OR=12.3 95%CI=1.45~104 p=0.021)で、有意差があった。
・また糖尿病のあるnAMD、PCVでは、nAMD例の方がPCV例よりも網膜症の重症度が高かった(p=0.006)。
The duration of effect of cntrifuge concentrated intravitreal triamcinolone acetonide.
Ober MD et al(MI USA)
Retina 33(4): 867-872, 2013
・遠心分離機を使用して濃縮したTriamcinoloneの硝子体内注射(C-IVT)について検討した。
・Triesence(Alcon)を1mlシリンジに取り、内筒をカットして遠心分離機にかけ、遠沈された0.05ml(54眼)あるいは0.1ml(15眼)を注入した。
・注入後、硝子体内に0.05ml群では5.0±2.4ヶ月(中間値5ヶ月、最長14ヶ月)、0.1ml群では8.3±4.0ヶ月(中間値8ヶ月、最長18ヶ月)の間、検眼鏡的にみられた。
Early changes in foveal thickness in eyes with central serous chorioretinopathy.
Hata M et al(神戸市)
Retina 33(2): 296-301, 2013
・活動性の中心性網脈絡膜症60名60眼(年齢55.4±11.6歳)で外顆粒層(ONL)の厚みを測定した。
・患者は症状の持続時間により3群に分けた。
・1か月以内のA群25眼、1~6ヶ月のB群17眼、6ヶ月を越えるC群18眼である。
・ONL厚は症状の持続期間と負の相関があった(R=-0.61 p<0.001)。
・各群のONL厚は、正常群=89.3±10.7μm、A群=82.4±9.1、B群=70.2±11.8、C群=53.5±17.7。
・また、C群ではA群に比較して有意に視力が悪かった(P=0.003)。
・A群で経過の追えた17/25眼では、初診時:3~6ヶ月は81.9±9.1:75.0±10.6(p=0.020)と有意に減少していたが、視力の優位な変化はなかった。
・中心性網脈絡膜症では中心窩のONL厚は早期から薄くなり始め、下液が続いている間、持続的に薄くなっていることが分かった。(TY)
Optical coherence tomography-guided facedown positioning for macular hole surgery.
Shah SP et al(MA USA)
Retina 33(2): 356-362, 2013
・32眼の黄斑円孔硝子体手術で眼内ガス置換(20-25%SF6:10眼、30%SF6:20眼、15%C3F8:2眼)を行った術後1日目でZeiss CirrusでOCT検査を行い、閉鎖していた24眼では合計3日間、開放していた5眼と不明であった3眼では合計7日間うつぶせ姿勢を指示した。
・症例はStage2が8眼、St3が12眼、St4が12眼であった。
・1日目で閉鎖していた24眼中23眼はずっと閉鎖、開放/不明であった8眼中6眼は閉鎖した。(TY)
EARLY CHANGES IN FOVEAL THICKNESS IN EYES WITH CENTRAL SEROUS CHORIORETINOPATHY
Masayuki Hata, et al. (神戸大)
RETINA 33(2): 296-301, 2013
・最新のOCTを使ってCSCの臨床経過中の病理学的変化を評価する。
・2008.12.~2011.4. の間に神戸市医療センターを受診しCSCと診断された60人60眼(男性40人40眼、女性20人20眼)平均年齢55.4±11.6歳(29~77歳)、平均自覚症状持続時間 3ヶ月(0.1~84ヶ月)
すべての患者は初診時、視力、診察、OCTを行った。
CSCの診断は眼底検査、OCT、FA/IAで行った。
患者を3グループに分けた。症状の持続時間によって
グループA:1ヶ月以内(25眼)、56.6±17.2歳、82.4±9.1μm
グループB:1~6ヶ月(17眼) 、48.5±10.5歳、70.2±11.8μm
グループC:6ヶ月以上(18眼) 、54.5±16.1歳、53.5±17.7μm
・視力はAと比べCは悪かった。AとBに有意差はなかった。
視力に有意差がないのに、外顆粒層はAと比べBで有意に薄かった。
コントロール眼の外顆粒層の厚みは89.3±10.7μmと、Aと比べ際立って厚かった。
外顆粒層の非薄化は早い段階から始まり、SRDがなくなるまで進行する。
SRDがなくなるととたんに、最高6ヶ月で外顆粒層の減少が停止する。
・結果、SRDの消失がより早いと、光受容体の損失をより避けられることを示唆した。
また、SRD消失後、光受容体の損失が継続したことを示唆した。同時に、損傷した外顆粒層が回復しなかったことを確認した。
外顆粒層の厚さでSRDの持続時間を推測できるかもしれない。視力低下はSRDが半年以上たったケースで認められたため、今後CSCの治療のタイミングに役立つかもしれない。
この研究では、視力を維持するための外顆粒層の厚さの限界は決定できなかった。(CH)
The longitudinal changes of retinal nerve fiber layer thickness after panretinal phoptocoagulation in diabetic retinopahsy patients.
Lee SB et al(Korea)
Retina 33(1): 188-193, 2013
・糖尿病網膜症患者で汎網膜光凝固後の網膜神経線維層RNFL厚を経時的に調べた。
・症例は25例31眼の重症非増殖性網膜症か軽度の増殖性網膜症とし、OCTで汎光凝固前、3,6,12,24ヶ月後の視神経乳頭周囲のRNFL厚を測定した。
・全方向でRNFL厚は6ヶ月まで増加し、その後、減少した。
・上方では3、6ヶ月では特に有意(p<0.05)に増加し(136.5±16.9μm→141.7±17.4、142.2±16.5)、24カ月では有意に減少した(127.5±18.3)。
・鼻側では増加は顕著ではなかったが、24ヶ月目には有意(p<0.05)に減少した(86.9±16.8→80.2±17.0)。
・下方では6ヶ月で有意に増加し(146.8±13.6→156.5±22.7)、24ヶ月目では有意に減少した(138.1±17.0)。
・耳側では3,6,12,24のいずれもで有意に増加していた(85.4±16.1→91.2±15.0、97.8±18.8、95.7±16.3、94.0±15.7)。
・中心でも3,6,12,24のいずれもで有意に増加していた(207.3±22.7→224.9±18.7、227.6±19.7、227.2±17.6、224.9±21.9)。
・このことは糖尿病網膜症や合併する緑内障に加え、汎網膜光凝固がRNFL厚を減少させる要因になっていることを示唆する。(TY)
Diagnosis of Posttraumatic Stress Disorder after Surgery for Primary Rhegmatogenous Retinal Detachment
Fabian ID, et al.(Israel)
RETINA 33(1):111–119, 2013
・2004年1月~2009年12月、Goldschleger Eye Instituteで網膜剥離の手術を受け、術後1か月以上追跡可能だった18歳以上の患者
・電話調査を行い、疑わしい患者には精神医学的なインタビューを依頼
・PTSDの評価にはClinician Administered PTSD Scaleを使用し、見え方に関連したquality of lifeの評価にはNational Eye Institute Visual Function Questionare(NEI-VFQ-25)を使用
・適格者547名中366名が参加、9名(2.5%)がPTSDの診断基準に合致(バックル5名、硝子体手術2名、Pneumatic retinopexy 2名)
・PTSD患者は過去にトラウマを起こす出来事を経験しているものが有意に多く(p=0.015)、またNEI-VFQ-25スコアも有意に低かった(p<0.001)【Tab.4】【Tab.5】
【結論】初回網膜剥離手術の余波でPTSDは発展しうる。過去の心的外傷およびNEI-VFQ-25はPTSDの予測のための独立した危険因子であることがわかった(MK)
Effect of Intravitreal Triamcinolone Acetonide on Healing of Retinal Photocoagulation Lesions
Nomoto H, Lavinsky D, et al.(USA-CA)
RETINA 33(1):63–70, 2013
・ウサギ眼40眼に直径267μm波長532nmのレーザーを照射、出力は175mWで固定して四種の照射時間(5、10、20、50msec)で照射し、かろうじて見える凝固斑~強い凝固斑を作成
・レーザー1週間前またはレーザー直後にトリアムシノロンアセトニド(TA)2mg/50μLまたは同量の生食を硝子体注入、レーザー後1、3、7、30、60日後に病理組織学的検索
・経過観察期間中ずっと、TA群では生食群に比べ網膜厚みの有意な減少がみられた(P<0.001)
・凝固斑の幅は1日後では両群に有意差はみられなかったが、7日後になると生食群はTA群に比べて凝固斑の有意な縮小がみられた。この傾向は特に強い凝固斑でみられ、レーザー後2か月間続いた。かろうじて見える弱い凝固斑では両群に有意差は見られなかった。
【結論】光凝固前もしくは光凝固と同時にTAを硝子体注入することでレーザーが引き起こす浮腫を有意に減少させることができるが創傷治癒を有意に阻害する。それによって幅広い瘢痕が残り、特に強い凝固斑ではそれが持続する。(MK)
Reduction of Vitreous Contamination Rate after 25-gauge VItrectomy by Surface Irrigation with
0.25% Povidone–iodine
Shimada H, et al.(日大駿河台)
RETINA 33(1):143–151, 2013
・経結膜25ゲージ硝子体手術を行った4,407眼;【グループA】灌流液で水掛け、【グループB】0.25%ポピヨンヨード液で30秒ごとに水掛け
・103眼で細菌学的検索;開瞼器かけた直後の眼表面液(S1)、各群の溶液で水掛けを行った後の眼表面液(S2)、硝子体切除前の硝子体サンプル(V1)、硝子体切除終了時の硝子体液サンプル(S2)を採取
・S1の細菌混入頻度はグループA(5.5%)とB(6.8%)とで有意差なし、しかしS2、V1、V2サンプルの細菌混入頻度はグループB(それぞれ0%、0%、0%)がグループA(それぞれ2.0%、1.0%、2.0%)に比べて有意に低かった。
・眼内炎の発症頻度はどちらも0であった
【結論】25ゲージ硝子体手術において、0.25%ポピヨンヨードで術野を繰り返し洗浄することは硝子体への細菌混入を著しく低下させる(MK)
TIMING OF ACUTE MACULA-ON RHEGMATOGENOUS RETINAL DETACHMENT REPAIR
RITA EHRLICH, et al. (New Zealand)
RETINA 33(1):105-110, 2013
・何らかの理由で手術が遅れた場合より、当日に手術すると患者に利点があるかどうかを検討する。
・25Gか23Gで硝子体手術を行った患者114人114眼(男性67.8%,女性32.2%)平均年齢57.8±13.2歳
平均術前視力 logMAR0.32±0.60
裂孔数0~9個(平均1.98±1.62個)、馬蹄形84%
有水晶体眼57%、偽水晶体眼41.2%、無水晶体眼1.8%
半数は近視眼
全例初回手術で後部硝子体剝離に伴う網膜裂孔からの網膜剥離の患者
手術は診断から1~120時間の間に行われた。(平均14.5±15.05時間)
3グループに分けて検討
1 12時間以内に手術、2 12~24時間以内に手術、3 24時間以降の手術
平均経過観察期間7.56±6.14ヶ月
・術後視力logMAR0.39±0.67
1 0.37±0.58、2 0.45±0.95、3 0.32±0.31
有意差は無かった。
最終的な解剖学的成功率は1 98.3%、2 87.5%、3 100%
・手術のタイミングの小さな遅れはmacula-onの網膜剥離患者に大きな影響はなかった。
手術時間、症状の長さ、年齢、近視、裂孔の位置は解剖学的成功に統計学的な関連はなかった。(CH)
Retinal surface en face optical coherence tomography. A new imaging approach in epiretinal membrane surgery.
Rispoli M et al(Italy)
Retina 32(10): 2070-2077, 2012
・網膜表面を撮影する en face SD-OCTを開発し、黄斑前膜に対するILM剥離前後の病態を観察した。
・術後3ヶ月後には進行性の様々な大きさの窪みが13眼(13/15 87%)で観察された。
・これらの窪みは継続的であり、2年後の最終検査まで、大きさや数を増していた。
・使用したOCTは、RTvue-100 SD-OCTで、software versionは 5.1.090である。
The Natural History of Tractional Cystoid Macular Edema
MRCOPHTH SC, et.al.(Ireland)
RETINA 32(10):2045–2051, 2012
・最大直径<550μm、視力 0.6 logMAR unit(Snellen 20/80)より良好な牽引性CME患者の連続症例12例15眼
・平均視力0.17 logMAR unit(Snellen 20/30)、硝子体黄斑牽引の平均サイズ267μm、平均経過観察期間 9.2か月
・8眼で自発的に完全PVDが示され、うち6眼は中心窩の形状が保たれ残り2眼は単一の中心窩シストが持続した
・自発的PVDを来たした群の矯正視力は0.20 logMAR unit(Snellen 20/32)から0.16 logMAR unit(Snellen 6/8)へと改善した(p=0.53)
【結論】今回の連続症例では、牽引性CMEを持つ眼の53%が自発的な完全PVDを示した(MK)
Time Course of Silicone Oil Emulsification
Toklu Y, ERGUN SB, et al.(Turkey)
RETINA 32(10):2039–2044, 2012
・網膜剥離手術にてシリコーンオイルタンポナーデを用いた際、生体内にてオイルが乳化する自然経過をretrospectiveに調査
・32眼、シリコーンオイル抜去後に網膜が再剥離するリスクが高い症例を注意深く観察、オイルが乳化する徴候がはじめて見られるまでできるだけ長くシリコーンオイル(1000cs)を留置
(乳化する前に他の眼合併症が出現した場合も抜去する予定だったが、今回は出現せず)
・乳化までの期間の平均は13.2±4.8か月(5-24か月)、ほとんどの症例は注入後1年以内に乳化はじまった
・2例は24か月経っても乳化の徴候はみられなかった
・21mmHg以上の眼圧上昇は12眼(37%)に生じたが投薬でフォロー可能、抜去の理由にはならず
【結論】網膜再剥離の危険性が高い症例では、シリコーンオイル留置を1年まで引き伸ばして網膜の状態を安定化させることを狙えるかもしれない(MK)
“Dissociated optic nerve fiber layer appearance” after internal limiting membrane removal is inner retinal dimpling.
Spaide RF(NY USA)
Retina 32(9): 1719-1726, 2012
・ILM剥離を行った多数の症例で、術後、視神経線維走行に沿った内境界膜の窪みができる。
・この窪みは外傷と視神経線維層の回復過程によるものと考えられ、視神経線維の解離によるものではないと考えられる。
・この異常所見から、ILM剥離手技は長期にわたって評価すべきものであると考える。
・測定はHeidelberg Spectralisで行い、NIHのImageJに取り込み、NIHのMIPAVプログラムで可視化した。
High prevalence of sleep disorderd breathing in patients with diabetic macular edema.
Mason RH et al(UK)
Retina 32(9): 1791-1798, 2012
・糖尿病網膜症は睡眠時呼吸障害(sleep disorderd breathing SDB)者でよくみられ、より重症であることが知られている。
・SDBでの間歇的な低酸素や血圧変動が原因となっているならば、CSMEの悪化を誘発するとかんがえられるので、SDBがCSMEを伴った糖尿病黄斑症でもみられるかどうかを検討した。
・年齢64.7±11.7歳、首周り40.4±5.4cm、body mass indexが30.2±6.2kg/m2、HbA1c=7.8±1.4、Epworth sleepiness scale=7.4±4.8の80名(男女40名づつ)について検討した。
・1時間当りの無呼吸の数(apnea-hypopneas per hour:AHI)、1時間当りの4%を越える酸素欠乏の回数(oxygen desaturations per hour:ODI)で検討した所、SDBの頻度はCSME者ではコントロールよりも高かったが、黄斑厚みの程度とSDBの重症度とは比例していなかった。
Topical bromfenac as an adjunctive treatment with intravitreal ranibizumab for exudative age-related macular degeneration.
Gomi F et al(阪大)
Retina 32(9): 1804-1810, 2012
・2DD以下の病巣を持ったAME患者をブロムフェナックBF群16例、sham群22例に分け、0.5mg ranibizumab注射をdouble-blindで行い、6ヶ月間に必要であった注射回数を検討した。
・BF群では2.2回、sham群では3.2回で有意差があり(p=0.0274)、中心網膜厚BF群で薄かったが(p0.0604)、視力には有意差はなかった(p0.3141)。
・ブロムフェナック点眼は比較的小さなAMDにおいては、ranibizumabの注射回数を6ヶ月にわたって減らすことができた。
Cerebrovascular accidnets in patients treated for choroidal neovascularization with ranibizumab in randomized controlled trials.
Bressler NM et al(MD USA)
Retina 32(9): 1821-1828, 2012
・AMDに対する5つのranibizumab試験(FOCUS、MARINA、ANCHOR、PIER、SAILOR)試験を解析し、脳血管事故CVAの2年間の頻度を解析した。
・頻度は3%未満で、0.3mg ranibizumab:controlは1.2倍(95%CI=0.4-4.4)、0.5mg:Ctrlは2.2(CI=0.8-7.1)であったが、0.5mg:0.3mgは1.5(0.8-3.0)であり、有意差はなかった。
・CVA既往(OR=6.83)、TIA既往(OR=3.75)、心筋梗塞既往(OR=2.33)等のあるhigh-risk CVA患者では有意差は著明であった。
・脳血管事故CVAはranibizumab:コントロール、0.5mg:0.3mgのranibizumabで、リスクが高くなっていた
Comparison of intraocular pressure elevation after anterior versus posterior subtenon triamcinolone aceonide acetate injection. A retrospective study.
Liu X et al(China)
Retina 32(9): 1838-1843, 2012
・Triamcinoloneを前部テノン下(ASTI)と後部テノン下(PSTI)に注射した時の眼圧の上昇を比較した。
・20mg/0.5mlを1回注入したASTI群131眼と、40mg/0.4mlを1回注入したPSTI群49眼を比較した。
・眼圧が21mmHgを越えた人はASTI群では28/181(21%)、PATI群では6/49(12%)であり、ASTI群で2.4倍であった(95%CI=1.02-5.9 p=0.0389)。
・眼圧が30mmHgを越えるものは、ASTI群で5.3倍(95%CI=1.2-22.5 p=0.03)であった