Reduced choroidal blood flow can induce visual field defect in open angle glaucoma patients without intraocular pressure elevation following encircling scleral buckling.
Sato EA et al(慶応大)
Retina 28(3): 493-7, 2008
・裂孔原性網膜剥離に対して輪状締結を行った3眼で進行した緑内障性の視野変化が見られた。
・Scanning laser Doppler flowmetryを輪状締結を除去する前後で行った所、視神経辺縁の血流は、除去前には健眼より少なかったが、除去後には健眼との差はなくなり、視野進行も停止した。
・輪状締結が脈絡膜循環を傷害していると考えられ、正常眼圧緑内障に近い視野障害を来したものと考えた
Restoration of retinal blood flow via translumenal Nd:YAG embolysis/embolectomy (TYL/E) for central and branch retinal artery occlusion.
Opremcak E et al(OH USA)
Retina 28(2): 226-35, 2008
・CRAO, BRAOは血小板フィブリン栓子、コレステロール片、カルシウム栓子などが網膜動脈分枝部に詰まって発生する。
・Hollenhorst plaque(コレステロール栓子)は時々、血管閉塞部にみられる。
・視力低下を来した19例にNd:YAG栓子溶解(TYL)、あるいは栓子除去(TYE)を行った。
・平均72歳(51-84歳)で、内頚動脈障害が9例にみられた。
・Nd:YAGで動脈内の栓子にNd:YAGレーザーを直接照射した所、8例では血管腔内で栓子は分割(embolysis)され、11例では動脈壁にできた小さな開口部から硝子体内へ栓子を排出(embolectomy)された。
・全例で網膜は再還流し、17/19例(89%)で視力は平均4.7列上昇した。
・11/19例(58%)では4列以上視力は上昇。
・1例では視力改善は得られず、他のもう1例は持続する硝子体出血のため1列視力低下した。
・7例で硝子体出血、1例で網膜前出血を来した。
・5例では機能評価のために、早期の硝子体手術を行った。
・TYL/Eの実施中の効果判定は栓子が動くか小さなbubbleが形成するかであり、通常は1mJである。
・この効果がでたら、そのパワーで数発行い、必要であればパワーを上げていく。
・施行パワーの中間値は1mJで、平均値は2.4mJ(0.3-9mJ)、発射数は平均55発(2-164発)、壁からの出血が起こった場合はレンズで圧迫した。
Idiopathic macular holes. Ultrastructural aspects of surgical failure.
Schumann RG et al(Germany)
Retina 28(2): 340-9, 2008
・初回の黄斑円孔手術で円孔が閉鎖しなかった16眼で、ILMと黄斑上組織をまとめて除去し透過電顕で調べた。
・全例でILMの硝子体側に繊維細胞増殖、殊に筋繊維芽細胞と芽細胞が多数みられた。
・初回手術で閉鎖しなかった眼には、残ったILMに不規則に分布する細胞と新しく形成されたコラーゲンの増殖が見られた。
・手術後に残ったILMとコラーゲンが黄斑円孔閉鎖に対抗する接線方向の牽引力が発生する原因を作っているのではないかと考えられた
To posture or not to posture after macular hole surgery.
Dhawahir-Scala FE et al(UK)
Retina 28(1): 60-5, 2008
・黄斑円孔手術の術当夜のみうつ伏せ姿勢を取った場合について検討。
・ILM除去、C2F6ガス注入を行った stage2,3,4の黄斑円孔26例28眼について検討。
・術夜のみうつ伏せをし、翌朝ガスが70%以上充満していた20眼ではその後10日間は仰向けのみを禁止し、うつ伏せを中止した。70%未満の8眼は10日間のうつ伏せをとった。
・うつぶせ群の87.5%、中止群の100%で円孔閉鎖が得られたが、統計的には有意差はなかった
Endophthalmitis after 25-gauge and 20-gauge pars plana vitrectomy. Incidence and outcomes.
Scott IU et al(FL USA)
Retina 28(1): 138-42, 2008
・2005.1~2006.12までに硝子体手術を受け、その後、術後眼内炎で治療を受けた患者をデータベースで検索した。
・20G PPVでは 6,375症例中2例(0.03%)、25G PPVでは 1,307例中11例(0.84%)で発症していた。
・PPVから眼内炎発症までの中間値は3日(1-15日)であった
Quantification of sedimented triamcinolone for intravitreal injection.
Tsong JW et al(CA USA)
Retina 27(9): 1255-9, 2007
・triamcinolone acetonide 40mg/1mlを沈降法を用いて、0.1mlにどの程度、濃縮できるかを検討した。
・1mlのツベルクリン注射器に0.2-1.0mlまでのTAを吸い、0-120分垂直に立てて沈降させ、上澄みをすてて、全体の容量を0.1mlとし、TA量を液体クロマトグラフィで測定した。
・120分沈降で0.1ml内に最高量が採取できた。
・初期量0.2ml採取→7.4±0.8mgが検出、0.3→9.8±0.2、0.5→16.4±0.7、1.0→25.7±0.9。
・1ml採取では60分沈降で 20.2±0.8mgが採取できる
Role of posterior vitreous detachment induced by intravitreal tissue plasiminogen activator in macular edema with central retinal vein occlusion.
Murakami T et al(京大)
Retina 27(8): 1031-7, 2007
・硝子体内へのtPA注入によって、36例36眼のCRVOに伴った黄斑浮腫に発生したPVDの効果について検討した。
・処置前にPVDのなかった21眼中16眼で、処置後にPVDが発生した。
・logMAR最終視力は、処置前視力(R=0.646 p<0.0001)、tPA後のPVDの発生(R=-0.303 p=0.025)、年齢(R=0.255 p=0.050)と相関していた。
・視力の大きな改善はPVD発生だけに相関していた(R-0.467 p=0.0041)。
Relationship between retinal vein occlusion and carotid artery lesions.
Matsushita C et al(東京医大)
Retina 27(8): 1038-43, 2007
・2000年から2003年にかけて受診したRVOで、超音波での頚動脈評価を行った51歳から88歳(平均70.1歳)の57例58眼で検討した。
・39例40眼がCRVOで、18例18眼がBROV。
・CRVO39例中19例(49%)、BRVO18例中4例(22%)で頚動脈障害が見つかった。
・CRVOで0.8以上の視力があった症例は、頚動脈障害のない6例で、障害のあった例は0例であった。
・FA検査で虚血型は、頚動脈障害のあった例では15眼(79%)、なかった例では8眼(40%)であり、有意差があった(p<0.01)。
Changes of introcular pressure aftre intravitreal injection of bevacizumab(Avastin)
Falkenstein IA et al(CA USA)
Retina 27(8): 1044-7, 2007
・ARMDに対して、硝子体内アバスチン0.05ml注入を行った70例122回(平均年齢79.4歳:64-95歳)で検討した。
・41眼(59%)は1回、29眼(41%)は複数回注入である。
・アバスチン注入後、3分、10分、15分後に眼圧測定。
・注入前眼圧は15.17±3.42mmHg(8-23mmHg)。
・3分後の眼圧は36.27±5.1、10分後は24.56±5.9で、10眼(14%)は30以下に眼圧が低下するまで15分かかったが、全例15分以内に30以下になった。
Endophthalmitis. A review of current evaluation and management.
Lemley CA et al(WI USA)
Retina 27(6): 662-80, 2007
・白内障術後、硝子体内注射、外傷、全身的な感染症後に発症する眼内炎の治療のレビュー。
Topical Subconjunctival Intravitreal
Amikacin 20 mg/mL 40 mg 400 μg
Amphotericin B 0.15-0.5% 5-10 μg
Ampicillin 50 mg/mL 100 mg 5 mg
Cefamandole 50 mg/mL 75 mg 2 mg
Cefazolin 50 mg/mL 100 mg 2.25 mg
Ceftazidime 50 mg/mL 100 mg 2.25 mg
Ciprofloxacin 0.3% solution 1 mg* 100-500 μg*
Clindamycin 30 mg 250 μg
Fluconazole 0.2% solution 2%-1 mL 10-100 μg*
Gatifloxacin 0.3% solution 400 μg*
Gentamicin 10-20 mg/mL 20 mg 200 μg
Levofloxacin 0.5% solution 625 μg*
Linezolid 400 μg*
Methicillin 1 % solution 100 mg 2 mg
Miconazole 10 mg/mL 5 mg 25 μg
Moxifloxacin 0.5% solution 400 μ g*
Tobramycin 8-15 mg/mL 20 mg 200 μg
Vancomycin 50 mg/mL 25 mg 1 mg
Voriconazole 1-2% solution 100 μg
*Extrapolated from animal studies.
Prolongation of choroidal hypofluorescence following combined verteporfin photodynamic therapy and intravitreal triamcinolone acetonide injection.
Luttrull JK et al(CA USA)
Retina 27(6): 688-92, 2007
・加齢黄斑変性症の中心窩下脈絡膜新生血管(CNVM)に対し、PDTに硝子体内トリアムシノロン注入を併用した時の(PDT+IVTA)、FAでの脈絡膜の低蛍光(PCH)の持続状態を調べた。
・2003.12~2004.11に行った PDT+IVTA群(46例53眼)を、PDT後1週、3ヶ月にFAを行い、3ヵ月後のPCHを1週間後のものと比較した。
・PDTだけ行った27眼をコントロールとした。
・PDT+IVTAでは、37/53(70%)でPCHがみられたが、コントロール群では、3/27(11%)でPCHが見られただけであった(P<0.0001)。
・このことはIVTAはPDT単独の効果を延長させる効果があることを示唆する。
Short-term effects of intravitreal bevacizumab for subfoveal choroidal neovascularization in pathologic myopia.
Hernandez-Rojas ML et al(Mexico)
Retina 27(6): 707-12, 2007
・14例(53.9±16.3歳)の病的近視(-13.9±3.7D:-7.25~-20.5D)のCNVに対して、2.5mgのbevacizumabの硝子体内注入を行い、3ヶ月経過観察。
・視力は 20/200→20/100(2W)→20/80(4W)→20/60(8,12W)で、いずれも有意に改善(p=0.007, 0.001, 0.005, 0.001)。
・黄斑厚みは 385.4±125.8μm→257.6±76.6(1M)→194.5±54.4(3M)と有意に低下(p=0.001)。
Retinal toxicityo of intravitreal kenalog in albino rabbits.
Lang Y et al(Israel)
Retina 27(6): 778-88, 2007
・43頭の albino rabbitsの硝子体内へ、右眼は0.1mlのKenalog、左眼は0.1mlの生食を注入した。
・A群(n=28)は4mg/0.1mlのそのままのKenalog懸濁液
・B群(n=8)はKenalogの媒体のみを0.1ml。Kenalog媒体は benzyl alcohol, sodium carboxymethylcellulose, polysorbate, sodium chlorideと水である。
・C群(N=7)はtriamcinolone acetonide(TA)の4mg/0.1mlを注入。TA分離は15分間沈降させて上澄みを除去し、同量の生食を注入して作成した
・38頭で4週目を観察、29頭で8週目を観察、3頭で17週まで観察。
・KenalogそのままのA群と媒体だけのB群では、最終観察時にERGのb波がほぼ半分に減弱。
・TA分離のC群ではERGのb波減弱は最高でも14%までであった。
・A群、B群では注入部に近い部位では網膜全層の重篤な障害が組織学的に認められた。
Tears of the retinal pigment epithelium. An old problem in a new era.
Chang LK et al(CA USA)
Retina 27(5): 523-34, 2007
・PubMedデータベースで、RPE裂孔tearあるいは裂け目ripsについての論文を検索した。
・pegaptanib, bevacizumab, ranibizumab治療後の RPE tearは33例が発表されており、その内の詳細のわかる25例に、筆者らが5例を追加し、合計30例について解析した。
・年齢が高いこと、繊維血管性のPEDあるいはCNVに伴ったPEDがあること、裂孔発生は硝子体内注入後4週から8週で発症していた。
・高齢で、CNVに伴った大きな不規則なPEDのある症例では、このような視力予後の悪いRPE tearを発症しやすいので注意が必要。
Retinal pigment epithelium teas after intravitreal injection of bevacizumab (avastin) for neovascular age-related macular degeneration.
Ronan SM et al(CA USA)
Retina 27(5): 535-40, 2007
・4つの施設での retrospective調査である。
・9ヶ月の調査期間中に新生血管AMDに対して 1.25mg bevacizumabの注射が1,455回行われ、12眼(0.8%)に4日から8週目(24.3±15.2日目)に RPE tearsが発生した。
・RPE tears発生の前にRPE剥離が発生しており、漿液性RPE剥離のある症例では注意が必要
Retinal pigment epithelial tears after intravitreal bevacizumab injection for neovascular age-related macular degeneration.
Chan CK et al(CA USA)
Retina 27(5): 541-51, 2007
・RPE tearを発症する血管新生PEDと、発症しない血管新生PEDの違いを検討した。
・1,064眼に2,785会のbevacizumab注射を行い 22例22眼(2.2%)にRPE tearsが発症した。
・血管新生PEDはRPE tearsを発症した22例中、21例に存在した。
・発症までの期間は 37.3日であった。
・中心窩下PEDの大きさは、tearsを発症した方が大きかった(13.97mm2 vs 9.9mm2, p=0.005)。
・tearsを発症した群では、CNV/PED大きさ比が発症しない群より小さかった(27.9% vs 67.6%, p=0.005)
・bevacizumab注入前の平均視力は 20/162であり、tear発症後は 20/160であり(p=0.48)、tear発症後も視力は維持されていた
Trans-luminal ND:YAG laser embolysis for branch retinal artery occlusion.
Mason III JO et al(AL USA)
Retina 27(5): 573-7, 2007
・栓子が見えて視力低下の強い新鮮な網膜動脈分枝閉塞症に対し、管腔を横切っておこなう、transluminal YAG laser embolysis (TYE)の有用性について5例で検討した。
・5例の術前の視力は、5/400, CF, CF, 20/800, 20/200である。
・5例全例で、TYE翌日には視力改善があり、FAでは閉塞が除去されていた。
・1例では網膜下出血があったが、硝子体手術を行い改善した。
・5例の最終視力は順に 20/30, 20/25, 20/40, 20/30, 20/40であった。
・YAGレーザーのパワーと数は 2.1mJx8発、2.6mJx10発、0.8mJ→2.9mJ x7発、1mJ→2.2mJ x7発、0.9mJ→0.0mJ x8発。
Full-thickness macular hole formation in idiopathic parafoveal telangiectasis.
Koizumi H et al(NY USA)
Retina 27(4): 473-6, 2007
・IPTの2例4眼。1例はILMのみ残り、ほぼ全層孔であったが視力は20/60。2例目は大きな全層孔であったが視力は20/40。
・両例とも他眼は非常に薄いILMが残っているが中心の空洞化が見られた。
・空洞化はミュラー細胞の消失によるものであろう。
・視力が良いのは、中心窩で視細胞が分割されてはいるものの、視細胞の萎縮はないからであろう
Anticoagulation with warfarin in vitreoretinal surgery.
Fu AD et al(CA USA)
Retina 27(3): 290-5, 2007
・ワーファリン内服使用している49歳から81歳の25例で網膜硝子体手術を行った。
・PPV:20例、SB:4例、PPV+SB:1例。
・強膜内陥、網膜下液排除を行った1例で術中の網膜下出血が起こったため、出血の除去を行ったが、その他の例では、通常以上のoozingはあったが、問題となる術中合併症はなかった。
・ワーファリン内服中であっても網膜硝子体手術は問題なく施行可能である
Macular hole repair with limited nonsupine positioning.
Merkur AB et al(Canada)
Retina 27(3): 365-9, 2007
・72眼の1年未満の黄斑円孔患者に硝子体手術を行った。
・広くILMを除去(耳側はdisk-foveaの2倍、上下はarcadeまで、鼻側は視神経乳頭まで)し、12%C3F8を注入。
・術後24時間は上向きだけ避けるが、その後の姿勢制限はしない。
・再手術時は12%C3F8を注入し、術後24時間のみうつ伏せ姿勢をとるが、その後の姿勢制限はしない。
・初回手術の成功率は66/72=92%、2回目の手術で全例閉鎖。